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郷土料理レストラン編

ここでは100種以上の料理が紹介されています。けっして全郷土料理を網羅しているわけではないけれども、これを見ればドイツ郷土料理がどんなものかが必ずわかる位に充分な取材をしてきました。

最初にひとつだけ明記しなければなりません。たとえば旅行ガイドブックならば、美味しそうな料理だけを掲載し、良いことばかりを書き、読者をドイツへ誘(いざな)うことでしょう。でもこの料理事典の目的は違います。ありのままの現実をお知らせするのが目的です。幸せ料理からブキミ料理まで、可能な限り広範囲に取材しています。それをお含みおきの上、ご覧ください。

凡例(この料理事典の見方)



スープ
Suppen
16種
一品の料理の量が信じられないほど多いドイツでは、スープをメインディッシュの前に取るものだと思っていると大変なことになります。少食の人やそれほどお腹がすいていない時にはスープだけで足りてしまいます。

グラシュ・スープ
じゃがいものスープ、細切れソーセージ入り
オニオンスープ、フランス風
トマトスープ
豆(と肉野菜)の煮込み
肉エキスのスープ
ヌードル入りスープ
赤ビートのスープ
結婚式スープ
レバー団子のスープ(おもに南ドイツ)
レバー・シュペッツレのスープ(おもに南ドイツ)
マウルタッシェのスープ(おもに南ドイツ)
パンケーキ入りスープ(おもに南ドイツ)
ゾルヤンカ(おもにドイツ東部)
ボルナ風オニオンスープ(おもにライプツィヒとその周辺)
ウナギのスープ(おもにハンブルクとその周辺)



前菜
Vorspeisen
3種
ドイツ郷土料理のレストランでは、フランスのコース料理のように前菜から始める必要はまったくありません。つまりここに載っている料理は、あまりお腹が空いていない時や、その料理に興味がある時に注文すれば良いのです。

エスカルゴ
ムール貝
小エビのカクテル(おもに北海・バルト海沿岸)



サラダ
Salate
1種
レストランにはサラダのメニューもあります。ツナや肉の入ったサラダもあります。

グリーンサラダ、七面鳥ロースト細切りとフルーツ入り



シュニッツェル
4種
ドイツの食料品事典によれば、シュニッツェルは薄切り肉を油で焼いたもの。たいていはパン粉を付けて揚げた、いわゆるカツレツであり、まれにそうでないことがある、となっています。同事典によれば、何の肉かが明記されない場合は豚肉であり、それ以外の場合は仔牛、牛、鹿、七面鳥などと明記しなければならないそうです。下の各料理で仔牛肉と書かれていても、実際には豚肉のこともあると思っておいてください。

ウィーン風(仔牛肉カツレツ)
コルドン・ブル(仔牛肉ハムチーズ挟みカツレツ)
猟師風(豚肉きのこソース)
ジプシー風(豚肉パプリカソース)



豚肉料理
vom Schwein
9種
ここではシュニッツェル以外の豚肉料理を紹介します。なお、料理の一部に豚肉が使われていても豚肉がメインといえない料理や、量が少なくて昼食のメインディッシュではない豚肉料理は、別項に載せました。

シュヴァイネブラーテン(豚切身ロースト)
シュヴァインスハクセ(骨付き豚すね肉のロースト)(おもに南ドイツ)
シュパンフェルケル(仔豚のロースト)(おもに南ドイツ)
ショイフェレ(豚肩肉)(南ドイツ)
豚マリネ肉のグリル(テューリンゲン地方)
アイスバイン(ゆでた骨付き豚すね肉)(おもにベルリンなど北の地方)
フランクフルト風リプヒェン(ゆでた豚あばら肉)(フランクフルト)
リューベック風煮込み(リューベック)
豚胸肉のグリル



牛肉料理
vom Rind
5種
牛肉料理はシュニッツェルの項にもあります。ここではそれ以外の牛肉料理を紹介します。なお、Steak(=ステーキ)と名の付いた料理はよく見かけますが、このページには載せていません。

ザウアーブラーテン(牛肉酸味ソース)
ツヴィーベルローストブラーテン(牛肉オニオンソース)
ルラーデ(ロール巻)
ターフェルシュピッツ(香味野菜と煮たもの)(おもにバイエルン地方)
ラプスカウス(牛肉とポテトの練合せ)(ハンブルクやリューベックなどの北ドイツ)



羊肉料理
vom Lamm
1種
羊肉料理はレストランでたまに見かけます。でも豚や牛に比べると、本当にたまに見かける程度です。リューネブルガー・ハイデ近隣の町ではハイデの羊をハイトシュヌッケと呼び、この地方の名物料理にしています。

ハイトシュヌッケ(おもにリューネブルガー・ハイデ近隣)



野生獣(狩猟)料理
vom Wild
2種
野生獣(鹿、猪、兎)の料理は、レストランのメニューに時々見かけます。狩猟の伝統がある国ならではの料理ですが、少なくともドイツの野生獣料理は日本人が期待するほど日本人好みではありません。肉に水分が少なく、脂身が出されないので、どうしてもパサついた肉という印象をもつことが多いのです。

野兎、猪、鹿
ノロジカ



肉煮込料理から
4種
使っている肉の種類が不明だったりさまざまだったりするので豚肉料理や牛肉料理に入れることができず、こういう形で紹介することになりました。

ラグー
グラシュ
ゲシュネッツェルテス
粒胡椒入り肉煮込



挽肉料理とソーセージ
11種
ソーセージを使った料理は以下の「肉や魚をメインとしない料理」「小腹が空いたら」「冷たい食事」にもあります。

ケーニヒスベルク風肉団子
ゼリー寄せ
ソーセージ粥
屠殺料理
バイエルンの朝食メニュー(バイエルン地方)
ニュルンベルガー(ニュルンベルク)
スタッフド・オニオン(バンベルク)
プファルツ名物盛り合わせ(プファルツ地方)
ザウマーゲン(プファルツ地方)
フランクフルター(フランクフルト)
テューリンゲン焼きソーセージ(テューリンゲン地方)
クニップ(ブレーメン)



鳥料理
vom Geflügel
5種
ドイツ料理のレストランで見かける鳥料理は鶏、鴨、七面鳥です。豚や牛に比べると少ないです。鴨は南ドイツで日曜日ごとに出す店があります。また、季節限定品としてクリスマスイブにガチョウを食べる習慣があります。

若鳥骨付き腿のロースト
鴨胸肉
鴨のロースト
ガチョウ胸肉のロースト
若鳥の煮込み(ブレーメン)



魚料理
vom Fisch
14種
レストランで見かける魚料理は種類を数えてみると結構豊富です。調理法は単調で、どの魚も大抵はたっぷりの油の中で焼きます。その他の調理法(蒸し煮、塩漬けなど)は、限られた種類の魚に見られます。日本のように刺身、塩焼き、照り焼き、粕漬、焼いてから煮る、煮魚、味噌煮、ムニエルと様々に調理することに慣れていると、ちょっと寂しいです。
鯉は季節限定で、9月から翌年の4月までレストランにあります。クリスマスと大晦日に食べる習慣があるそうです。
海水魚も内陸まで運輸されていて、南ドイツの湖のほとりで北海の魚の料理が出るという妙な現象もあります(苦笑)。また北海の港町で出される魚料理が必ずしも近海で捕れた魚を使うとは限りません。
値段は大抵肉料理より高いです。そして肉料理のあの信じられない量に比べると、値段の割に量が少ないです。

なお、海の幸の料理は「前菜」と「小腹が空いたら」の項にもあります。

ニシンの塩漬け
ウナギの燻製
マスのムニエル
マスの蒸し煮

サケ
タイセイヨウアカウオ
ツァンダー
ドラーデ
カレイ
舌平目
シュタインバイサー
アンコウ
スカンピ



肉や魚をメインとしない料理
16種
今日び、レストランでは肉料理に人気が集まり、野菜系レストランは閉店に追い込まれることが少なくないようです。それでも肉や魚をメインとしない料理として健在なのが南ドイツのマウルタッシェンおよびシュペッツレ。春のアスパラガスや8月〜秋のプフィファリンゲは旬の食材として人気があります。

なお、ここにはいわゆるvegetarischな料理だけでなく、メインではないが肉を使う(脂っこい)料理も載せてあります。

アスパラガス
シュプヌーデルン
プフィファリンゲ
農夫の朝食
フライパン料理
マウルタッシェン(おもに南ドイツ)
チーズ・シュペッツレ(おもに南ドイツ)
レバー・シュペッツレ(おもに南ドイツ)
レンズ豆とシュペッツレとソーセージ(シュヴァーベン地方)
ガイスブルク行進(牛肉、シュペッツレ、野菜の煮込)(シュヴァーベン地方)
ディッベラッベス(ドイツ西部のラインラントからザールラントまで)
ゲフィルデ(フィリング入り団子)(ザールラント)
フランクフルトのグリーンソース(フランクフルト)
空と大地(デュッセルドルフとその周辺)
ライプツィヒ風野菜のごった煮(ライプツィヒ)
ブラウンコール(北ドイツで冬に)



グラタン
Aufläufe, Gratins
1種
アウフラウフ、およびフランス語のグラタンは、オーブンで上から加熱して表面に焦げ目をつけた料理の総称です。チーズをかけて焦げ目をつけた、いわゆる日本語の「グラタン」の他に、この語は甘い料理を意味する場合もあります。どんな料理が出てくるかは、メニューに必ず書いてあるドイツ語の説明を読めばすべてわかります。いわゆる日本語の「グラタン」ならmit Käse überbackenなどと書いてあるはずです。

グラタンの中身は肉、魚介類、野菜など様々ですが、ここではその中から一品を紹介します。

鶏肉とじゃがいもとほうれん草のグラタン



小腹が空いたら
Für den kleinen Hunger
・・・という項目がよくメニューにありますが、日本人にとっては決して少量ではありません。ごく普通に一人前の料理に思われます。彼らの「一人前」が我々には多すぎるんです。

なお、ここには一部、次の項で紹介する「冷たい食事」も含まれています。料理の分類はレストランによってさまざまですから、ある料理がメニューに「冷たい食事」として載っていたり「小腹が空いたら」の所に載っていたりするのです。ここでは、取材したレストランのメニュー表記に合わせました。

12種
フリカデレ(ミニハンバーグ)
シュトラマー・マックス
ハワイ・トースト
カルトッフェルプッファー(じゃがいものパンケーキ)
パンケーキ
リヨナー
たまねぎケーキ
レーバーケーゼ(おもに南ドイツ)
フラムクーヘン(アルザスに隣接する地方)
ハントケース(チーズのマリネ)(ヘッセン地方)
ピッカート(じゃがいも入りパンケーキ)(リッペ地方)
小エビ入りスクランブルド・エッグ(おもに北海・バルト海沿岸)



冷たい食事
Aus der kalten Küche
キーワード:Vesper, Brotzeit
5種
火を使わないで作れる料理のことですが、食べる人がそれを望む場合のほかに、レストランによっては昼食時間と夕食時間の間に調理場の火を落としてしまう店もあって、そういう時間帯にはこの「冷たい食事」だけが注文可能になります。ライ麦小麦混合パンとソーセージ、ハム、またはチーズなどの料理が多いです。

ソーセージ盛り合わせ
ゼリー寄せ
ハッケペーター(豚のタルタルステーキ)
ソーセージサラダ(おもに南ドイツで)
プレスザック(バイエルン地方など)
オバツタ(おもにバイエルン地方)



甘味およびデザート
Süßspeisen ; Nachspeisen, Dessert
4種
デザートは、たとえばアイスクリーム。たとえばアプフェルシュトルーデル。でもカフェ・コンディトライで見かけるものは、そちらの項で紹介しています。ここではレストランの甘味やデザートとして食べられるものを紹介します。

花火アイス
カイザーシュマレン(おもに南ドイツ)
アプフェルキュッヒレ(おもに南ドイツ)
ローテ・グリュッツェ(おもに北ドイツ)



飲み物
Getränke

ドイツのアルコール飲料といえばドイツビールとドイツワインですが、限られた期間の取材ではワインの取材は割愛せざるをえませんでした。

ビールは、地域限定の珍しいビールを紹介できます。いっぽう期間限定品(とくにミュンヒェンにあります)は、限られた取材期間のゆえに取材できませんでした。また、もっとも一般的なピルス(ピルゼンビール)は、特に有名なドルトムントに立ち寄れなかったため、ドイツ各地の地酒の一部を掲載することになりました。ご了承ください。

ピルス
ビール
バイエルンのビール
 ヘレス
 ドゥンクレス
 ヴァイツェンビーアとヴァイスビーア
バイエルン北部のビール
 バンベルクの燻製ビール
 バイロイトのブラウンビール
デュッセルドルフとその周辺のビール
 アルト
ケルンのビール
 ケルシュ
テューリンゲンのビール
 黒ビール
ザクセンのビール
 黒ビール
ベルリンのビール飲料
 ベァリーナ・ヴァイセ
ドイツで一般的なビール飲料
 ラードラー/アルスター

りんご酒(ヘッセンなど)

ノンアルコール飲料は、レストランに不思議なほどよく置いてあるのがコーラ、ファンタ、スプライトの類。その他にはアップルジュース、オレンジジュース、それらのジュースを炭酸水で割ったショルレがあります。これらの飲料は、ショルレを除いてかなり甘いです。甘くない飲み物はあまりありません。中華料理店にはトマトジュースがあるけれども、ドイツ料理店にはありません。運が良ければノンアルコールビールがあります。日本と違ってお冷は出てこないので、水が飲みたければミネラルウォーターを注文しなければなりません。ただ水と注文すれば炭酸入りが出てきます。ここでは、とくに解説したいいくつかの飲料を紹介します。

ノンアルコールビール
麦芽ビール
サワーチェリージュース
ショルレ
リモナーデ
コーラのオレンジリモナーデ割り




その他
1種
「ベルク地方のコーヒーつき軽食」はカフェで食べたものですが、カフェ・コンディトライとはまた別ですし、軽食といいながらもレストラン並にすごい量があるので、ここで紹介します。

ベルク地方のコーヒーつき軽食(ベルク地方)

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