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ソーセージ大研究

ソーセージの名前に笑え!
ソーセージの中身に悲鳴を上げろ!

はじめに



このデータの見方
  • ソーセージ論として読む概説から出発する。

  • 食べたつもりになって読む食べ方による分類から出発する。

  • 知っているソーセージを探す索引(原語、多くはドイツ語)から出発する。

  • 笑って悲鳴を上げる索引から出発して、なんか笑える名前のソーセージのリンクをたどって解説を読む。または不気味な名前のソーセージのリンクをたどってソーセージの内容物に悲鳴を上げるか、思ったような物でなくてホッとする。


概説


ソーセージWurst

ソーセージとは、食品の一種。主原料として一般的には肉、脂身を使い、種類によっては血や内臓も使う。肉は豚、牛、仔牛が多いが、その他に仔羊、鳥類、狩猟獣を使うこともある。肉を塩漬けにすることもある。肉、脂身、内臓は細かく刻むか、または肉挽き器Fleischwolfで挽肉にするwolfen/scheffeln。非常になめらかなソーセージを製造するには、さらに専用の肉挽き器Kutter(Blitzともいう)で均質の生地にするkuttern/blitzen。(肉を挽肉状に細かくする点は、判別の上で重要。ソーセージのような外見の食品でも中身の全体が塊状の肉ならば、それはハムだ。)さらに香辛料を混ぜて調味する。こうしてできたソーセージの中身を(羊、豚または牛の)腸、膀胱、胃の中に詰める。工場で生産されるソーセージの場合はよく本物の腸でなく人工的な代用物を使用する(ソーセージの中身を詰めるための腸や人工腸のことをケーシングと呼ぶ)。ドイツではそれどころか、ある種のソーセージは中身の挽肉だけをガラスのビンに詰めたり、缶詰にしたりする。ここから先の処理はソーセージの種類によって違う。湯の中で加熱したり焼いたりすることにより加熱する種類がある一方で、加熱を行わないかわりに風乾したり燻煙したりする種類もある。
製法上、ソーセージは生ソーセージRohwurst加熱ソーセージBrühwurst調理ソーセージKochwurstの3種に分類される。

小型ソーセージWürstchenという語は、ソーセージWurstに「小さな」を意味する接尾辞-chenが付いた形。小型の(細い)ソーセージをあらわす。具体例としては、フランクフルターFrankfurter Würstchenが挙げられる。ただし、小型ならば必ず-chenを付けると決まっているわけではない。上位概念であるソーセージWurstで呼ばれることも多い。その例としてニュルンベルガーNürnberger Rostbratwurstが挙げられる。


生ソーセージRohwurst

湯の中で加熱したり焼いたりという加熱処理をしないタイプのソーセージ。生肉、脂身、香辛料で作り、亜硝酸塩で発色させる。そのまま新鮮なうちに食べるか、または保存のために風乾したり燻煙したりする。熟成に乳酸菌などが使われる。ソーセージの固さによって、パンに塗ることができるstreichfähig柔らかさで熟成させないか、または少しだけ熟成させるタイプと、薄く切ることができる固さschnittfestで長く熟成させるタイプに分けることができる。前者の典型的なものに生挽肉ソーセージ紅茶ソーセージがあり、後者にはサラミラントイェーガーがある。



日本人への補足

このタイプのうちサラミは日本でも有名だが、パンに塗るタイプは日本ではまったく知られていないだろう。そもそも日本ではソーセージといえば細長い形をして、皮に包まれていると思われているに違いない。しかし実際には、塗るタイプは皮がなく中身だけがビンに詰められている商品もある。ソーセージに関しては、日本人の知らない世界があるのだ。


加熱ソーセージBrühwurst

腸詰にした後、湯の中で加熱するbrühenか、焼くbacken, braten, grillen, ...ことにより加熱するタイプのソーセージ。種類により、亜硝酸塩で発色させるものと、発色させないものがある。また食感の都合から(または肉挽き器Kutterの回転で肉を加熱しないために)、たいてい挽肉には水か氷を加える。ソーセージの中身には、脂身かハムをサイコロ状に切ったものを加えることもある。腸詰にした後、種類によっては熱燻することもある。このタイプのソーセージが生の状態で売られる場合、食べる前に所定の方法で加熱しなければならない。有名な加熱ソーセージとしては、フランクフルターヴィーナーモルタデッラリヨナー白ソーセージがある。広義の加熱ソーセージにはレーバーケーゼも含まれる。



日本人への補足

Brühwurstという名前が誤解されやすいが、このタイプは湯の中で加熱するものだけでなく焼くものも含む。日本のソーセージは普通ボイルしても焼いてもOKだが、ドイツにはあらかじめ調理法が決まっているソーセージがある。フランクフルター白ソーセージは必ず湯の中で加熱し、焼くことはない。テューリンガーやニュルンベルガーは一般的には焼き、フランクフルターのようにただの湯の中で加熱することはない。


調理ソーセージKochwurst

おもに調理済みのgekocht材料(様々な部位の肉、タン、内臓など)で作る。(血、レバーまたは脂身が主原料のものは例外的にあらかじめ調理せず、ケーシングに詰めてから加熱する。)肉や脂身のつなぎとして、しばしば血またはひき割り麦またはゼリーを使う。これら全体をもう一度加熱garenし、種類によってはさらに燻煙する。調理ソーセージは通常他のタイプのソーセージよりも柔らかく、冷たい状態の時にはナイフで切れる形状を保っていても加熱すると崩れ、粥状のこともある。調理ソーセージには、血ソーセージレバーソーセージひき割り麦ソーセージプレス袋雌豚の胃袋ハギスがある。



日本人への補足

このタイプに至っては、そもそも日本で知られているものがないかもしれない。そして、使用する材料がしばしば日本人の受け付けないようなものを含む。レバーは人によって好き嫌いがあるだろうし、ましてや血となると実物を見る前から拒否反応を示すに違いない。外側の皮に胃袋を使うものがあると聞いても同様に受け付けないだろう。しかし安心してほしい。ドイツ人でもこれらを好まない人々はいる。食べる食べないは別として、ソーセージの真実を知る上で、知識として知っておこう。


脂身について

ソーセージの文献を訳していると、脂肪Fettという語と脂身Speckという語が出てくる。これはどちらも脂肪のことを意味するのに、そこから得られるイメージはまったく違う。脂肪は、低脂肪fettarmに代表されるようにダイエットの敵だが、脂身は、背脂Rückenspeckに代表されるように食して旨い部位だ。ソーセージの原材料としては、脂肪組織Fettgewebeがおもに脂肪から成る組織全般を意味するのにたいして、脂身Speckは豚の皮下脂肪を意味する。さて、ここまで定義されていても、実際に個々のソーセージについて各種文献を比較検討して脂肪と脂身を訳し分けるのは難しい。個々の文献が食品の綱領に依らずに勝手な表現をしている上に、同じ種類のソーセージでも作り手次第で材料は変わる。そこでこのデータでは、たいていの箇所を脂身と訳してごまかしてある。屑脂肪を使うソーセージでも、脂身と書かれて少しイメージアップしているかもしれない。


塩漬けについて

ソーセージについての文献を読んでいると、しばしば塩漬け用の塩Pökelsalzや塩漬けにするpökelnという語が出てくる。時には亜硝酸塩Nitritpökelsalzと書かれている。塩漬け自体は肉の貯蔵方法のひとつだが、実際にはこの塩は亜硝酸塩であり、別の効果ももっている。亜硝酸塩(または、亜硝酸ナトリウム)は、日本のスーパーでパック入りのスライスハムを買って原材料欄を見ても書いてある。発色剤の名目で載っている。つまり、我々が肉の色だと思っているピンク色は、実は亜硝酸塩によって作られた色だ。あえて発色させなければ、ハムやソーセージを加熱すると白っぽい色になる。日本でも知られているミュンヒェン白ソーセージが白いのは、肉を塩漬けにしない、つまり亜硝酸塩を使わないからだ。ところが我々は発色させた製品を見慣れているので、ソーセージが白いと何か特別な中身かと思ってしまう。本当はそれが当たり前なのに。ちなみに、ドイツではミュンヒェン白ソーセージだけが白いわけではない。スーパーで売っているグリル用の大きくて長いソーセージ(日持ちの都合から加熱処理したブラートソーセージ)も白い。


腸について

ソーセージについての文献を読んでいると、様々な腸の名称に出くわす。これらが一体どこにある、どんな形状の、どんな大きさの腸なのかがわからないと、読んでいてもイメージが湧かない。そこで、あるドイツ語サイトの図解を参考に表にしてみた。

人間
食道Speiseröhre 牛、豚、羊の区別なくSchlundという。これらのうち、牛の食道(約0.7m)は筋肉組織を取り裏返してソーセージのケーシングに使うことがある。
胃Magen 第1胃Pansen、第2胃Netzmagen、第3胃BuchmagenまたはBlättermagen、第4胃Labmagenで構成される。これらのうち、第1胃Pansenは粘膜を取り裏返してサワー・ロールのケーシングとして使う。 Magen。粘膜が付いたまま裏返してソーセージのケーシングとして使う。 第1胃Pansen、第2胃Netzmagen、第3胃BuchmagenまたはBlättermagen、第4胃Labmagenで構成される。ソーセージのケーシングとしては使わない。
小腸Dünndarm Kranzdarmという。図解を見ると、くるくると巻いた形をしている。全長約30-40m。粘膜を取り裏返してソーセージのケーシングとして使う。 enger Darmという。約18m。粘膜、筋肉組織を取り、裏返さずにソーセージのケーシングとして使う。あるいは、粘膜が付いたまま裏返して小型レバーソーセージのケーシングとして使う。 Saitlingという。約22m。粘膜、筋肉組織、内膜を取り、裏返さずにソーセージのケーシングとして使う。
盲腸Blinddarm ButteまたはButtdarmまたはBodendarmという。2つの部分に分けられ、突き出ている部分をKappe、結腸Mitteldarmへと接続している部分をSpitzeという。約1.25-2m。粘膜を取り裏返してソーセージのケーシングとして使う。盲腸の内膜をGoldschlägerhäutchenという。 ButteまたはSäckchenまたはSchweinekappeという。約0.35m。粘膜が付いたまま裏返してソーセージのケーシングとして使う。 Buttdarmという。2つの部分に分けられ、突き出ている部分をKappe、結腸Mitteldarmへと接続している部分をSpitzeという。約1m。粘膜を取り裏返してソーセージのケーシングとして使う。
結腸Grimmdarm Mitteldarmという。約7m。粘膜を取り裏返してソーセージのケーシングとして使う。 Krausedarmという。図解を見ると、たくさんの襞が寄っている。約3m。粘膜が付いたまま裏返してソーセージのケーシングとして使う。また、直腸Fettendeへと続く部分には襞が寄っておらず、Nachendeという。約1m。ソーセージのケーシングとして使う。 Mitteldarmという。約2m。ソーセージのケーシングとしては使わない。
直腸Mastdarm Fettendeという。約0.75m。粘膜を取り裏返してソーセージのケーシングとして使う。 FettendeまたはSchlackeという。約0.8m。粘膜が付いたまま裏返してソーセージのケーシングとして使う。 Fettendeという。約0.5m。ソーセージのケーシングとしては使わない。
(参考)膀胱Blase 牛、豚、羊の区別なくHarnblaseまたはBlaseという。牛、豚、羊のいずれも粘膜が付いたまま裏返してソーセージのケーシングとして使う。

粘膜を取る/取らない、筋肉組織を取る/取らない、裏返す/裏返さないという記述は、ある食肉製品の綱領によるが、数あるソーセージが必ずこの綱領の通りにされているかはわからない。

ケーシングとしての腸は、食べる前に取り除く場合とソーセージと一緒に食べてしまう場合がある。腸を食べるか食べないかは、ある程度は腸の部位によっても決まるだろうが、むしろソーセージの種類によって決まるらしい。フランクフルターブラートソーセージはケーシングごと食べ、ケーシング自体も薄くて食べやすいもの。いっぽうドイツの血ソーセージレバーソーセージはケーシングを取って中身を食べ、ケーシングは比較的分厚くてしっかりしたもの。

使用する腸の種類で、ソーセージの太さがある程度わかる。羊腸に詰めるソーセージは細く、豚腸は中位、牛腸は太い。しかし同じ動物の腸でも小腸と結腸とでは太さが違うし、同じ部位の腸でも太さにばらつきがあるので、使用する腸の太さが指定されている場合がある。


燻煙について

燻煙は、保存のための手段であると同時に、香り付けの手段でもある。たとえば、ボックソーセージの燻煙した製品としていない製品を食べ比べてみると、燻煙した製品は格段に風味が良い。燻煙の方法は熱燻、温燻、冷燻の3種類に分けられる。インターネット上のソーセージのドイツ語文献では熱燻と冷燻を見かける。熱燻heißgeräuchertは、高温(あるドイツの文献では70-100℃)で比較的短時間燻煙する方法で、製品は数日程度しか日持ちしない。80℃で徹底的に燻煙して製品の0.5%以上の水分/蛋白質を失わせる方法があり、その製品はgebratenと表記される。熱燻は加熱ソーセージに用いられる。加熱ソーセージを燻煙する場合、燻煙してから湯で加熱するものと、湯で加熱してから燻煙するものとがある。いっぽう冷燻kaltgeräuchertは、低温(あるドイツの文献では8-26℃)で比較的長時間燻煙する方法で、製品は日持ちするようになる。冷燻はドライソーセージに用いられる。
なお、燻煙したgeräuchertソーセージにたいして燻煙していないソーセージをgrünと形容することがある。


湯の中での加熱について

ソーセージの記述に関して言えば、brühenとkochenは区別される。brühenと記述されている場合は、沸騰していない湯の中でソーセージを加熱する。なぜ沸騰させないかというと、ぐつぐつと煮てしまうとソーセージの皮が破裂してしまうからだ。いっぽうkochenと記述されている場合は、ボイルする、茹でる、煮るという状態を意味する。(とはいえ、すべてのドイツ人が両者を区別して使っているわけではない。沸騰しない温度の湯で加熱することをkochenと表現している文献も多々ある。)ちなみにgarenという語が使われることもあるが、これは加熱全般を意味する。つまり煮る、蒸す、フライパンで焼く、グリルするなどの全てを含む。日常語ではgarenがkochenと同義で使われる。


BSEと内臓使用について

私の友人がメールに書いてよこしたところによると、ドイツでは牛の全頭検査をしているそうだ(脚注)。それでもBSEの不安はぬぐい切れないので、彼の家では牛肉はごくたまにしか食べない、あるいは、信頼できる肉屋でしか買わないという対策をとっている。

さてそれでは、ソーセージの危険はどの程度か。まず、ハムのような塊の肉に比べて、挽肉を使うソーセージは色々なものを混ぜる可能性があるといえる。しかし実際にはソーセージの種類によって、ほとんど安全なものから明らかに危険なものまでが存在する。フランクフルターのように豚肉だけを使用しなければならないソーセージはほとんど安全だ。いっぽう、何%かまでの割合で内臓の使用が認められている種類も多くある。その場合、内臓は使われていないかもしれないし、使われているかもしれない。使われている内臓は豚かもしれないし、牛かもしれない。牛の特定危険部位に指定された内臓(脳など)は使用が禁止されたが、それ以外の内臓(肺、肝臓、心臓、腎臓など)は使われうる。日本で特定危険部位に指定されている舌は、EUでは特定危険部位に指定されていないため、使われうる。また、牛の特定の内臓で作ることを売りにしているソーセージもある。牛腸詰めや脾臓入りなどだが、今日では腸や脾臓は危険部位とみなされ、避けられている。・・・しかし現実には、いまだに脾臓ソーセージを宣伝しているレストランもある。

(脚注:これは友人からのメールを紹介したもので、ドイツ連邦共和国の発表を紹介しているのではない。詳しい事実を知りたい方は、別途に調査していただきたい。またご存じのように仔牛は検査しても感染の有無がわからないので、友人の言う「全頭検査」が仔牛を含まないのは間違いない。)


ソーセージの性について

ドイツ語の名詞には文法上の性と呼ばれるもの(男性、女性、中性)があり、実際にドイツ語を喋る時には性によって表現が微妙に変わる。そこでドイツ語を喋る人間は、ふつう喋ろうとする名詞の性が何かを知っておく必要がある。ではソーセージの性は何か。このデータにある膨大な量の語について性を確認するのは大変なので、おおまかな規則を確認したい。

ソーセージ名の性は、たいていは複合語の基礎語またはその接尾辞で決まる。つまり、最後が-wurstなら女性名詞、-würstchenなら縮小辞-chenが付くから中性名詞。ドイツ語圏南部方言の縮小辞としての-elおよび、-e-が省かれた-lは中性名詞(Würstel、 Burenhäutlなど。ただし字面だけで判断してはいけない。縮小辞でない-elには男性名詞が多く見られる)。スイス方言に見られる縮小辞-liは中性名詞(Wienerliなど)。接尾辞-lingおよび、そのスイス方言-ligは男性名詞(Schübling、Schübligなど)。

地名の後に「〜の」を意味する接尾辞-erが付いてソーセージの名称になっている場合は、後ろにWurstが省略されていると考えて女性名詞にするのが普通。そのさい、省略されているのはWürstchenではないか、中性名詞ではないかと気を回しすぎる必要はない(Frankfurterなど。Frankfurter Würstchenならば中性名詞、つまりひとつのソーセージでも呼び方によって性は変わりうる)。

上記-erの例外として、辞書などでは女性名詞と記述されていても、土地の人の間では男性名詞として通用しているものがある(ザールラントでのLyoner、オーストリアでのKäsekrainerなど)。



食べ方による分類

ソーセージの中には食べ方が決まっているものもあるが、色々な食べ方で自由に食べるものもある。目的のソーセージが見つからない場合は他の食べ方のページを探すか、索引から探していただきたい。


はじめに

  • ソーセージという概念は、国によって想起されるものが少しずつ違う。世界のソーセージについて語ろうとしても、おのずから自国のソーセージにより多くの光が当てられ、自国に縁のないソーセージほど言及されない。このデータは、世界のソーセージをおもにドイツ語圏の視点から取り上げ、それに編集・執筆者の自国である日本の視点を加味したものとなっている。
  • 上記のとおり、ドイツ語圏のソーセージについてはかなり詳しく、その他の世界中のソーセージについては有名なものに触れている。世界の有名なソーセージは、ドイツ語圏で知られていなくても、少なくとも名称だけは載せるように心がけた。
  • このデータの大部分は、2005年9月から12月までの間にインターネット検索によって得られた情報をもとに作成した(編集・執筆者自身の体験と知識を加味した部分もある)。ドイツ語サイトは徹底的に検索し、それで情報が足りない場合に英語、フランス語、イタリア語、日本語のサイトを少し参照した。上記の調査期間より後に一部のデータを再調査したところ、ネット上の情報の一部が削除・変更・追加されていた。ネット上の新情報については、あくまでも「気づいた範囲内で」このデータにも追加してゆくが、徹底的な調査はもはや行わないことを悪しからずご了承いただきたい。
  • ネット上の情報には不正確または誤った記述も含まれることを念頭に置かなければならない。他の情報との不整合や編集・執筆者の経験から明らかに正しくない、またはふさわしくないと思われる記述は採用しなかった。
  • 参考文献は、食肉製品の綱領から料理のレシピ、肉屋の自社製品紹介やレストランのメニュー、さらにはブログの書き込みに至るまで多岐にわたり無数にあるので列挙できない。ということは、このデータは情報源の信憑性の点で学術的レベルの資料にはなり得ないということだ。でもそれで良いのではないか。私はこのデータを、インターネットが産んだ典型的な情報のひとつと位置づけている。昔は、個人が努力して書籍を購入してもわずかな情報量しか得られなかった。今は、家にいながらにして膨大な量の情報を誰でも得ることができる。ただしインターネットの情報には裏付けの取れる情報もあれば取れない情報もある。それが現代の現実であり、このデータはその膨大な量の情報を有効に利用した読み物だ。もしも学術的研究のように参考文献として挙げられる文献からだけ情報を得るならば、情報を収集するためのアカデミックなステータスの面でも資金面でも、私にはこれだけのデータを揃えることは不可能だった。
  • ソーセージの名称は、日本語に訳せる場合は可能な限り日本語に訳した。これは、名称のもつ意味を知ってもらうためだが、現地でそのソーセージを知っている方には逆に実物と名前が結びつきにくくなった。その場合には索引の原語名一覧を見ていただきたい。なお、名称が明らかに中身を表していない場合は日本語にしていない。
  • ソーセージの原材料や製法の記述は一例にすぎない。同じ名前のソーセージが違う種類の香辛料や、それどころか違う種類の肉で作られることもある。
  • ドイツのソーセージには品質に基づく等級が存在するが、このデータからそれを知ることはできない。おおまかに感覚的に知ることだけが可能だ。「〜の肉だけを使う」と記述されているのは製法にこだわりがある証拠で、たいてい品質も高い。「〜の近似種」と記されているものはオリジナルよりも質が落ちるか、製法にこだわりがない。屑肉、頭肉や、ある種の内臓を使うと記述されているものは品質が落ちる。農家の屠殺時に作られたものや、貧しい人々の食べ物だったものは、たいてい少ない割合だが屑肉や内臓も利用する。


補足

  • このデータの「香辛料が効いている」という記述はネット上の文献にあるwürzigなどの語を訳したものだが、実際にいくつかのソーセージを試食したさいに疑問が生じた。日本語で「香辛料が効いている」と言われれば、人は何か特別な風味を連想するだろう。そういう意味で「香辛料が効いている」場合ももちろんある。しかし他方では、試食してみると別段特別な風味を感じない場合もある。ごく普通のソーセージの味だ。でも味が濃い。そこで気づいたのだが、würzigなどの語が日本語の「香辛料が効いている」イメージではなく、たんに「味付けが濃い」という意味で使われている場合があると思われる。
    上記の推測が出たものの、このデータではwürzigなどの語を依然として「香辛料が効いている」という訳語のままとする。なぜなら実際に試食するまでは、特別な風味があるのか味が濃いだけなのかわからず、訳し分けることが不可能だからだ。


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