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そのまま食べるソーセージ

ここでは、よくそのまま食べるソーセージを紹介する。

そのままというのは必ずしも生という意味ではなく、加熱等の処理があらかじめ済んでいて、食べる前に加熱する必要がない場合を含む。大きなソーセージはスライスして食べる。食べ方は、スライスしたものはおもにパンに載せて食べ、あるいはビネガー入りドレッシングをかけてサラダにする。小さなソーセージはそのまま齧ることもある。

必ずそのまま食べるのではなく、他に調理法のあるものを含む。その場合、サイコロ状に切って焼く、煮込み料理に入れるなど調理法はソーセージにより様々。

パンに塗って食べるソーセージもそのまま食べることに変わりはないが、これは「塗る」という特別な手段を用いるので別ページで特集した。

このページと「湯の中で加熱して食べるソーセージ」のページは分類が微妙な場合がある。ある加熱ソーセージBrühwurstが必ず肉屋で加熱してから売られ、そのまま食べられるけれども温め直しても食べる場合、こちらのページになければ「湯の中で加熱・・・」のページにあるかもしれない。また、ある加熱ソーセージが生のまま売られる場合と加熱済みで売られる場合があり、加熱済みはそのまま食べられるという場合は「湯の中で加熱・・・」のページにある。

注意:ここにある情報の多くはインターネットから得たものなので、絶対確実な情報ではない。もしもあなたが以下のソーセージを実際に食べようとしているならば、そのまま食べられると断定できるものの他は、加熱してから食べることをお勧めする。ドライソーセージに属するものは、基本的に加熱していない。



モルタデッラ


モルタデッラ

モルタデッラmortadellaはイタリアのソーセージ。製法上の分類は加熱ソーセージBrühwurstに属し、亜硝酸塩で発色させた細挽き豚肉、塩、胡椒、砂糖を混合したものに、サイコロ状の脂身を入れ、これを腸詰にする(本物の腸だけでなく人工的な代用物も使う)。この腸詰は大きく、100Kgにもなりうる(ドイツの製品については下記も参照)。出来上がった腸詰は専用の熱風オーブンに入れ90℃で加熱する。以上が基本の製法だが、そのバリエーションとしてピスタチオ入りのもの、さらに香辛料を加えたものがある。
上記の製法によるものをモルタデッラ・ディ・ボローニャmortadella di Bolognaと呼び、ディ・ボローニャが付かないもの(後述)と区別する。
モルタデッラは、薄くスライスしてパンの上に載せて食べる。
モルタデッラにはextra、super、normaleという3段階の品質表示がある。また、IGP(indicazione geografica protetta)が付けられたモルタデッラは地域と製法の決まりを守って作られねばならない。
モルタデッラの名称の後にディ・ボローニャが付かない製品は、使用する肉の種類が制限されない。記号Sは豚肉、SBは豚肉と牛肉、SOは豚肉と仔羊肉を意味する。
ドイツのモルタデッラはボローニャのオリジナルに比べて直径が小さく、燻煙し、湯の中で加熱する。それゆえオリジナルとは明らかに違う味がする(ようするに本家ボローニャのモルタデッラとは別物、まがい物なわけだ)。
モルタデッラという名称の由来は、胡椒がまだヨーロッパで知られていなかった時代に胡椒の代わりにミルテの果実を使ってモルタデッラを作った。そのためこのソーセージをラテン語でミルタテッラと言った。それが後にイタリア語のモルタデッラに変化した。

モルタデッラ。パッケージの表記はイタリア語で、イタリアからの輸入品らしい。ドイツのスーパーマーケットにて。

ドイツでモルタデッラと呼ばれながらサイコロ状の脂身が入っていないタイプ(左端)と、そのパプリカ入り(左から3番目)。
(試食)細挽きで薄切りだから、良く言えばなめらか、悪く言えばフニャフニャで噛みごたえがない。パプリカが散らしてあるのは色が綺麗だからと、あと風味づけ。このパプリカは辛いものではない。



日本人への補足

モルタデッラはボローニャのソーセージだが、日本語のボロニアソーセージは元来のものとはまったく別のものを指す言葉。日本のJAS規格によると、ボロニアソーセージは牛腸の太さのソーセージを意味する。使用する肉や製法を規定する言葉ではない。同様のことはフランクフルトソーセージとウインナーソーセージにも言える。フランクフルターヴィーナーの解説の後にこの件を書いておいた。



リヨナーとその近似種


リヨナー

リヨナーLyonerはフランスのリヨンに由来するソーセージ。本家のフランスではセルヴラcervelasと呼ばれる。製法上の分類は加熱ソーセージBrühwurstに属し、豚肉(一部は牛肉も)と背脂を使い、(白リヨナーWeiße Lyoner以外は)亜硝酸塩で発色させ、レシピにより白胡椒、カルダモン、ウコン、ナツメグ、コリアンダー、生姜などでマイルドに味付けする。種類により粗挽きと細挽きの両方があり、挽いた中身は牛腸または人工の代用物に詰める。牛腸を使うということは、大きいタイプのソーセージだ(ドイツでは大型または中型のケーシングを使うことになっている)。その後湯の中で加熱し、軽く熱燻する。中身に塊としての肉、脂、その他を加えないので、均質のソーセージになる。
細挽きのリヨナーは、フランス国境を越えてドイツのザールラントやスイスでもポピュラーになった。リヨナーは、今日ではドイツ全国やオーストリアでも知られているが、一部はレシピに多少の変更が加えられ、名前も様々に変わって売られている。肉ソーセージFleischwurstのほか、ブレーメンではボイルソーセージGekochte、ニュルンベルクでは都市ソーセージStadtwurst、オーストリアではエクストラソーセージExtrawurstまたはパリソーセージPariser (Pariser Wurst)、スイスではセルヴラCervelatと呼ばれる。
地方によっては、それどころか製法が非常に異なり、モルタデッラのように中身に塊を加えたものがリヨナーと呼ばれる場合もあるという。
リヨナーはそのままスライスして食べる他に、本家フランスの典型的な料理としてcervelas chaud à la beaujolaiseがある。これはシャロットの上に粗挽きのリヨナーを載せ、ボジョレーの赤をかけてオーブンで蒸し煮にするもの。付け合せに皮のまま茹でたじゃがいもか、レンズ豆を添える。いっぽうドイツ語圏では、細挽きのリヨナーをたいてい薄切りにしてそのまま食べる。また、おもに南ではスパゲッティ状に細切りにしてサラダ(酢と油をかけたもの)Wurstsalatにもする。その他に、リヨナーは細切りにしてマヨネーズ和えFleischsalatにも使う。ヘッセンでは熱くしてマスタードを付けて食べる。

ドイツのリヨナー。スーパーマーケットにて。右側の2本にはパプリカの絵が描かれているが、中身はおそらく次の写真のようになっているのだろう。

パプリカ入りリヨナー。スーパーマーケットにて。中身が均質でなく、何かを加えたものもあることがわかる。

グリルしたリヨナー。少し細めなのは、火を通すさいや食べるさいに好都合だからか?
(試食)郷土料理レストラン編へ

サラダ用にスパゲッティ状に細切りにされて売られるリヨナー。スーパーマーケットにて。

サラダにしたリヨナー。
(試食)郷土料理レストラン編へ


肉ソーセージ

肉ソーセージFleischwurstは、リヨナーの近似種を指す語。使用する肉の品質がとりわけ良いものをリヨナーと呼び、その下位にあるものを肉ソーセージと呼ぶ。

肉ソーセージ。スーパーマーケットにて。


都市ソーセージ

都市ソーセージStadtwurstは、フランケン方言ではSchdaddwoschdという。ニュルンベルクとその周辺のソーセージ。リヨナーに似るが、中に小さなサイコロ状の豚肉が入り、リヨナーとは明らかに味が違う。
製法上の分類は加熱ソーセージBrühwurstに属し、肉は亜硝酸塩で発色させる。豚肉(一部は牛肉も)を細挽きにし、小さなサイコロ状の豚肉、マヨラナ(マジョラム)、豚背脂を混ぜ、豚小腸に詰める(直径約4cm)。燻煙して外側が赤みがかったもの、燻煙せず白いもの、Hausmacher(豚肉だけを使い、外側は暗赤色)の3種がある。
このソーセージはパン、マスタード、ピクルスと一緒にそのまま食べるほか、皮を取って薄切りにし、酢、油、輪切りたまねぎでサラダにする(Stadtwurst mit Musik)。ザウアークラウトと共に鍋に入れて温める料理もある。


エクストラソーセージ

エクストラソーセージExtrawurstは、オーストリアのソーセージ。リヨナーに似るが、リヨナーにはエクストラソーセージに典型的な風味がない。
製法上の分類は加熱ソーセージBrühwurstに属し、たいていは牛肉、豚肉、脂身、ニンニクとその他の香辛料、それにしばしばじゃがいも澱粉で作る。湯の中で加熱する。
エクストラソーセージの一種にPikantwurstがある。これは、細かく刻んだ赤と緑のパプリカが入っている。



狩猟ソーセージ


狩猟ソーセージ

狩猟ソーセージJagdwurstは、製法上の分類は加熱ソーセージBrühwurstに属する。腱や脂肪の少ない牛肉と豚肉(豚肉だけのことも)、それに豚ばら肉、亜硝酸塩、胡椒、ニンニク、マスタード種子、パプリカ、メース、カルダモン、水で作る。水を加えることにより、ソーセージの水分を多くする。狩猟ソーセージでは肉の一部を極細挽きにし、他を比較的粗く挽き、それらを混ぜる。その様子は、ソーセージを切ると断面に見て取れる。
狩猟ソーセージはそのまま食べるほかに、サイコロ状に切ってフライパンで焼き、マカロニ料理に入れる。時にはゾルヤンカ(ロシアやウクライナに由来するトマトベースのスープ)やじゃがいもスープに入れることもある。その他に、猟師風シュニッツェルの東ドイツでのバリエーションで、材料として使われる。
狩猟ソーセージという名称は、昔狩りに出かける際、このソーセージを携帯食料として持って行ったことに由来するのではないかと推測される。

狩猟ソーセージ(右端)。
(試食)味は普通のソーセージ。基本的に細挽きで薄切りだから、良く言えばなめらか、悪く言えばフニャフニャで噛みごたえがない。



ビールソーセージ


ビールソーセージ

ビールソーセージBierwurstは、ビール球Bierkugelとも呼ばれる。おもにバイエルンのソーセージだが、ゲッティンゲン・ビールソーセージもある。丸々と膨らんだ形、中に混ぜられるマスタード種子、ニンニクの風味に特徴がある。製法上の分類は加熱ソーセージBrühwurstに属し、 栗の実大に切った脂肪を多く含む豚肉と豚ばら肉、粗挽きの暗色牛肉、粗挽きの豚または牛の心臓をそれぞれ亜硝酸塩で発色させ、豚肉はその後ハーゼルナッツ大に細かくし、それらを混ぜてからさらに挽き、発色済みのソーセージ用暗色牛挽肉を混ぜ、香辛料(マスタード種子、ニンニク、ナツメグなど)を均等に混ぜながら、脂身がサクランボの種大になるまで挽く。こうして出来た中身を仔牛の膀胱に詰め、短期間風乾し、燻煙し、それからボイルするgekocht。
このソーセージは間食Brotzeitまたは夕食に、板状に切ってそのまま食べる。
ビールソーセージという名称は原材料には関係なく、ソーセージにビールは入っていない。このソーセージが間食にビールと共に食べるのに適しているという意味。

ビールソーセージ。
(試食)パッケージを開けるとまず強いニンニクの香りがした。適度に脂肪と比較的粗挽きの肉を含み、なめらかで、ニンニクが香る。断面にマスタード種子が見える。



ビールハム


ビールハム

ビールハムBierschinkenは、ハムソーセージSchinkenwurstと呼ばれることもある。加熱ソーセージBrühwurstの中にハムの塊が混ぜてあるもの。ハムの塊以外の部分は、豚肉、脂身、水、亜硝酸塩、香辛料で作るごく普通の細挽きソーセージ。ハムという名前でも製品はソーセージである。この名称はドイツ語を訳すよりもビアシンケンと記述したほうが、わかる人にはわかりやすいに違いない。名称のビールが原材料に関係ないのはビールソーセージと同じ。

ビールハム。宿の朝食にて。

ビールハム(右から2番目)。
(試食)ハムが入っている所は肉の繊維を感じて歯ざわりが良く、その他の部分は細挽きで薄切りだから良く言えばなめらか、悪く言えばフニャフニャで噛みごたえがない。



その他の加熱ソーセージ


レーゲンスブルガー

レーゲンスブルガーRegensburgerは、Rengschbuaga、パリッとソーセージKnackwurstクナッカーKnackerとも呼ばれる。レーゲンスブルクのソーセージ。製法上の分類は加熱ソーセージBrühwurstに属し、脂肪の少ない細挽き豚肉に亜硝酸塩と香辛料を混ぜ、その中に小さなサイコロ状の豚肉を入れる(つまり狩猟ソーセージのように断面が彩り豊かになる)。それを牛腸(Kranzdarm)に詰め、適切な長さ毎にねじって直径4cmあまりに対して長さ約10cmの短いソーセージにする。これをブナ材で燻煙してから湯の中で加熱する。
レーゲンスブルガーは間食Brotzeitのソーセージで、熱くしても冷たいままでも食べられる、と書かれている。ただこの熱くするというのが湯で温めることなのか、フライパンで焼くことなのかが書かれていない(あるミュンヒェンのレストランでは、白ソーセージと同様に温かい湯の中に入れて出される)。少なくとも冷たいまま食べる時には、クナッカーの名をもつからには、そのまま齧ることが可能なはずだ。そのほかに、スライスして輪切りたまねぎと共に酢、塩、胡椒、油でマリネ状のサラダにする。
「オリジナル・レーゲンスブルガーOriginal Regensburger」の名称は、レーゲンスブルクの限られた地域で作られた製品だけに付けられる。
このソーセージは19世紀後半に考案された。

レーゲンスブルガー(左)。肉屋のショーウィンドウにて。ちなみに右下は寸詰まりソーセージ

レーゲンスブルガー。スーパーマーケットにて。肉屋のショーウィンドウのものよりも細く、白ソーセージと同じくらいだった。いっぽう肉屋のほうは、寸詰まりソーセージくらいに太かった。

サラダにしたレーゲンスブルガー。断面がよく見えるように拡大してある。料理全体の写真は郷土料理レストラン編に


黄色ソーセージ

黄色ソーセージGelbwurstは、脳ソーセージHirnwurstとも呼ばれる。バイエルンのソーセージ。製法上の分類は加熱ソーセージBrühwurstに属し、豚肉、脂身、牛肉または仔牛肉を細挽きにし、香辛料(レモン、塩、胡椒、メース、生姜、カルダモン)は控えめに混ぜる。亜硝酸塩は加えない(そのため肉は灰白色に仕上がる)。ケーシングは常に黄色く着色したものを用いる。
このソーセージはパンの上に載せるなどして食べるほか、料理にも使う。このソーセージはとりわけ子供に人気がある。(ではなぜ子供に人気があるのか。おそらく、香辛料を控えてマイルドに仕上げているからだ。)
このソーセージの名称は、ケーシングの色に由来する。今日では黄色く着色した人工腸を使うが、昔は豚小腸を使い、ソーセージを湯の中で加熱した後、サフランの汁で着色した。もうひとつの名称「脳ソーセージ」は、昔このソーセージに25%ほど脳を混ぜたことに由来する。今日では脳は使わない。

黄色ソーセージ。
(試食)太い。牛腸の太さだろうか。黄色い皮はビニルのような物で、もちろん取って食べる。袋の原材料欄の後にKann Spuren von Senf, Sellerie enthalten.と書いてある。風味のことか? 言われてみれば、セロリに通じる風味がある。つまり、かなりあっさりした味のソーセージということだ。


カクテルソーセージ

カクテルソーセージCocktailwürstchenは、とても短いミニソーセージ。豚肉だけで作り、人工でない本物の腸に詰める。湯の中で加熱してから売られる。たいていはビン詰めの製品。
このソーセージは、おつまみやパーティーメニューに好んで使われる。たとえば、野菜、トマト、ハム、チーズと串に刺す。サラダに入れる。パイ生地に包んで焼く。冷たいままでも食べられるが、温める時は普通は湯の中で加熱する。しかしまたラクレット・グリル器で焼くこともある。薄切りベーコンで巻いて焼くと美味。その他、料理の材料としても焼いたり煮たり様々に使う。

カクテルソーセージ。スーパーマーケットにて。


膀胱詰めソーセージ

膀胱詰めソーセージBlasenwurstは、膀胱に詰めて作るソーセージの総称。膀胱に詰めるので細長くなく、膨らんだ形をしている。たいていは加熱ソーセージBrühwurst。たとえばゲッティンゲン・膀胱詰めソーセージGöttinger Blasenwurstは、Brühdauerwurstに分類される。


豚頭肉ソーセージ

豚頭肉ソーセージSchweinskopfwurstは、加熱ソーセージBrühwurstの一種。豚頭肉も使うが、それより多くの粗挽き牛肉を使う(つまり、名前が中身を表していない)。亜硝酸塩で発色させる。加熱後、燻煙してから売られる。


心臓ソーセージ

心臓ソーセージHerzwurstは、牛肉と豚肉の挽肉に、あらかじめ煮て小さく切った心臓を加えて作る加熱ソーセージBrühwurst。大きめのソーセージで、薄切りにして食べる。
ソーセージの定義では、調理済みの内臓で作るソーセージは調理ソーセージKochwurstだが、このソーセージは中身の大部分が加熱ソーセージ用の挽肉なので、加熱ソーセージに属する。


アンチョビソーセージ

アンチョビソーセージSardellenwurstは、挽肉の他に少量のアンチョビを使う加熱ソーセージBrühwurst。詳細は不明だが、あるサラダのレシピではアンチョビソーセージの代わりに狩猟ソーセージを使っても良いと書かれていたので、そのようなソーセージなのだろう。


クックドサラミ

Kochsalamiクックドサラミは、加熱ソーセージBrühwurstの一種。名前にkochが付くが調理ソーセージKochwurstではなく、salamiも付くがサラミSalamiでもない。名称と実体が食い違っているので注意が必要。スライスしてパンと一緒に食べる。



オーストリアの加熱ソーセージ


チロル・ソーセージ

チロル・ソーセージTiroler Wurstは、オーストリアのソーセージ。ドイツや他国へ広まっている。豚肉と牛肉で作り、熱燻gebratenする。Brühdauerwurstに分類される。ケーシングは人工腸を着色するにせよ本物の腸を燻煙するにせよ、黒い色をしている。スライスして食べるタイプ。

チロル・ソーセージ。スーパーマーケットにて。


黒ソーセージ

黒ソーセージSchwarzlは、オーストリアのアンダウ(ブルゲンラント)のソーセージ。塩漬け豚肉、牛肉、香辛料、亜硝酸塩で作り、羊腸に詰め、熱燻gebratenする。細くて黒っぽい。


間食ソーセージ

間食ソーセージJausenwurstは、オーストリアのソーセージ。製法上の分類は加熱ソーセージBrühwurstに属し、塩漬けにして赤くなった牛豚挽肉の中に、脂身の小さな白い粒をちりばめる。香辛料を効かせ、燻煙する。
このソーセージはパンの上に載せるなどして食べる。

ただし、この語は上記のソーセージではなく、言葉どおりに間食用ソーセージを指して使われるかもしれない。



スイスの加熱ソーセージ


ハラウのハムソーセージ

ハラウのハムソーセージは、スイス北部にあるシャフハウゼン州のソーセージ。切り口には小さく切ったハムが多く見え(85%)、つなぎの挽肉のほうが少ない(15%)。食べるとほのかにキャラウェイの風味がある。
製法上の分類は加熱ソーセージBrühwurstに属し、脂肪分の少ない豚肉、仔牛肉、牛肉、脂身、厚皮で作る。肉は亜硝酸塩で発色させる。小さな(1.5-2cm)サイコロ状に切った豚肉に、あらかじめ亜硝酸塩と香辛料(胡椒、ナツメグ、ニンニク、キャラウェイ)を揉み込んでおく。つなぎの挽肉は、材料に氷または水を加えて細挽きにする(実際には牛挽肉とソーセージ用挽肉を混ぜるなどして作ることも)。この豚肉とつなぎの挽肉を混合し、人工腸に詰め、温燻し、湯の中で加熱し、水で冷やす。直径45-60mm。このソーセージは冷たいままスライスするか、手で小さく千切って(スイスドイツ語でmöckeln)食べる。
このソーセージの名称は、ハラウという村で創作されたことと、サイコロ状の豚肉つまりハムが入っていることに由来する。


日曜ソーセージ

日曜ソーセージSonntagswurstは、スイス北部にあるアールガウ州のソーセージ。製法上の分類は加熱ソーセージBrühwurstに属し、サイコロ状に切ったハムが入っている。そのままでも、温めて食べてもよい。


陳列用ソーセージ

陳列用ソーセージAusstellerは、スイス北部にあるバーゼルのソーセージ。同じくバーゼルの名物ソーセージKlöpfer(セルヴラ)に似るが、もう少し細挽きで、リヨナーに近く、屑肉の含有量は少ない。Klöpferは焼いても食べるが、陳列用ソーセージは焼くのには適さない。このソーセージは、今日では見なくなった。
このソーセージの名称については、ショーウィンドウに陳列されてausgestelltいたからと推測する人がいる。Ausstellerといえば普通は「陳列(出品)する人」を意味するが、陳列される側のものにこの名称が付くのもあり得ないことではない(LandjägerやBergsteigerなど、ソーセージ自体でなくそれを持つ人を表したかのような名称は時々ある)。



フランスの加熱ソーセージ


リヨナー

リヨナーについては、ドイツで見かけるソーセージの項で紹介した。



イタリアの加熱ソーセージ


モルタデッラ

モルタデッラについては、ドイツで見かけるソーセージの項で紹介した。



調理ソーセージ


プレス袋

プレス頭肉Presskopf。これは、各地で様々な名称で呼ばれる。バイエルンとフランケンではプレス袋Presssack(新正書法になる前の表現にはPreßsackとPressackの両方がある)とも呼ばれ、ヘッセンでは厚皮入り胃袋Schwartenmagenと呼ばれる。プレスソーセージPresswurst、肉入り胃袋Fleischmagenも同様のものと思われる。製法上の分類は調理ソーセージKochwurstに属する。原材料は地方により、またレシピにより様々。肉はたいてい頭肉、厚皮、タン(舌)、脂身の中のいくつかを含む。昔のレシピでは豚足や豚耳も使い、牛も使った。さらに豚の血を含むか含まないかで、製品に赤rot(黒schwarzとも言う)と白weißの区別がある。肉はあらかじめ煮てから細かく切り、香辛料と混ぜ、胃袋または大きな腸に入れる。今日では、白プレス袋はたいてい人工ケーシングを使い、赤プレス袋は昔ながらに豚の胃袋または豚腸を使う。それから、沸騰しない温度で加熱する(恐らく胃袋の破裂を防ぐため。100℃の湯で煮るレシピもある)。胃袋に入れる段階では流動体だが、加熱後に内容物はゼリー状に固まる。この胃袋を2枚の板の間に挟み、一晩おく。燻煙する製品の場合は、さらに2日間冷燻する(これにより数週間日持ちするようになる)。血入りのプレス袋は血ソーセージに分類される。
プレス袋は、板状に切って食べる。バイエルンでは典型的な間食Brotzeitのメニュー。「プレス袋、音楽付きPresssack mit Musik」は、輪切りのたまねぎと共に酢と油をかけたもので、パンと一緒に食べる。
プレス袋は、昔は貧しい人々の食べ物だった。というのは、他には使用されない豚の部位(頭肉など)が使われ、比較的安く肉屋や農家で買えたからだ。
名称の由来:プレス袋Presssackは、肉屋が豚胃袋の中に内容物を均等に行き渡らせるために、木の板などに挟んでプレスしたため。プレス頭肉Presskopfは、頭肉が入っているから。厚皮入り胃袋Schwartenmagenは、名前の通りのものだから。

プレス袋。上に載っていたたまねぎは撮影の邪魔なので取り除いた。
(試食)郷土料理レストラン編へ


煮こごりソーセージ

煮こごりソーセージSülzwurstはズュルツェSülzeとも呼ばれ、南ドイツ、オーストリア、スイスではスルツSulzと呼ばれる。また、酸っぱい肉Sauerfleischとも呼ばれる。茹でて小さく切った肉がいっぱい入った肉汁の煮こごり。製法上の分類は調理ソーセージKochwurstに属する。肉は亜硝酸塩で発色させた豚頭肉、豚すね肉と厚皮、または亜硝酸塩で発色させた仔牛肉、または家禽肉などを使う。これをスープ用の香味野菜や仔牛の足と一緒に茹で、小さく切る。肉の煮汁は浮いた灰汁や脂肪を取り、塩、胡椒、香辛料で味を調え、レシピによっては白ワインを加えたり、さらに酢を加えたり、必要ならばゼラチンを加えたりする。この液に切った肉を混ぜて容器に入れ、冷やし固める。今日ではしばしばビン詰めの製品として売られる。冷製として食べる。
このソーセージには、豚の胃に流し込んで沸騰しない温度で加熱し、プレスし、冷燻するものもある。その場合はプレス袋と同様のもの、またはプレス袋そのものになる。
このソーセージは煮こごりAspikを使うので、ズュルツェSülzeと呼ぶ代わりに「肉の名称の後にin Aspikが付いた名称」で呼ぶことがある。
煮こごりの中に入れる物は、小さく切った肉の代わりにサイコロ状に切ったソーセージ(たいていは加熱ソーセージBrühwurst)のこともある。これをソーセージ入り煮こごりWurstsülzeという。それどころか、板状に切った大きな肉を使うこともある。板状の肉をソーセージとは呼べないはずなのだが、意外なことにその場合でも、肉の割合が規定値よりも多ければソーセージの部類に加えて良いらしい。

まるごとの煮こごりソーセージ(右端)。広場の出店にて。

スライスした煮こごりソーセージ(右端)。宿の朝食にて。

豚頭肉の煮こごりソーセージSchweinskopf Sülze、ビン詰め。スーパーマーケットにて。

豚頭肉の煮こごりソーセージ。
(試食)郷土料理レストラン編へ


パステテ

時にソーセージ一覧の中にその名が見られるパステテPasteteは、本来の意味は挽肉などを香辛料で味付けし、つなぎとして卵と生クリームを混ぜ、それをパイ生地で包んでオーブンで焼く、つまりミートパイであり、今日ではその他に、パイ生地で包まずにそのまま型に入れて作るテリーヌもパステテと呼ばれる(蛇足ながら、本来のパステテは温かいうちにも冷ましてからも食べ、テリーヌは常に冷やして食べる)。しかしソーセージとの関連でパステテが挙げられる場合、パステテの中でも加熱ソーセージBrühwurstまたは調理ソーセージKochwurstの特徴をもつものだけが該当する。つまり仔牛レバーやフォアグラを使ったパステテなど。特徴は、高級感があり、選ばれた素材を使い、外見にもこだわる。外側を生地、金銀のホイル、テリーヌなどで包む。
語源にも触れておこう。パステテPastete(フランス語pâté)はラテン語のpasta、つまり生地という語に由来する。いっぽうテリーヌterrine(フランス語)とはもともと18世紀以降に使われた陶製の(後には磁器の)容器を意味し、terre(土、陶土)に由来する。その容器で作られた料理もテリーヌと呼ばれた。

各種パステテ。左からレバー入り、トスカーナ風、アスパラガス入り。スーパーマーケットにて。



ドライソーセージ


ドライソーセージ

ドライソーセージDauerwurstは、生ソーセージRohwurstのうち、乳酸菌による熟成か、風乾か、燻煙か、あるいはそれらの組み合わせにより、長期保存できるようにしたものの総称。別の視点から表現すれば、生ソーセージのうち、薄く切ることができる固さschnittfestのものの総称とも言える。ハードソーセージHartwurstとも言う。種類により、非常に固いものから比較的柔らかいものまである。ドイツ語Dauerwurstは本来「日持ちのするソーセージ」の意味だが、日本ではドライソーセージと呼ばれるのでそう訳しておいた。
ドイツで見られる代表的なドライソーセージは、サラミセルベラートソーセージラントイェーガー
きめの細かさに着目すれば、種類により粗挽きから極細挽きまである。粗挽きはプロックソーセージ、細挽きはクラシックタイプのサラミなど、極細挽きはセルベラートソーセージなど。

オーストリアでは、この語Dauerwurstは、香辛料を強く効かせた加熱ソーセージBrühwurstのことも意味する。このソーセージは湯の中で加熱した後、たいてい熱燻し、さらに風乾する。


サラミ

サラミsalame(ドイツ語ではSalami)は、イタリアのドライソーセージ。製法上の分類は生ソーセージRohwurstに属し、豚肉(製品により脂身、牛肉も)で作る。様々な挽き方のものが作られ、香辛料も製品により粗挽き胡椒、コリアンダー、パプリカ、ニンニクと様々。細紐をきつく巻きつけるか、しっかりした皮で包む。たいてい風乾し、クラシックタイプ(本家イタリア)は表面に灰白色のカビが付いている。ただしドイツではサラミを燻煙し、表面のカビは白い粉をカビに似せて付けたまがい物である。ドイツで売られる特筆される製品として、牛肉サラミRinder-Salami、バヴァリア・サラミBavaria-Salami(表面に白いカビ、ただしまがい物の可能性あり)、ミラノ風サラミMailänder Art(赤ワイン入り)、ハンガリー風サラミUngarischer Art(辛味パプリカ、ナツメグ、酒精入り;表面にカビに似せた粉を付ける。本家ハンガリーでは本物のカビが付く)がある。(ちなみに、この「〜風Art」という語は曲者である。本家本元でないのでズバリその名を名乗れない時、このように「〜風」と名づける。つまりまがい物である。)
イタリアの昔のサラミは、ロバかラバの肉を使った。
サラミという名称はイタリア語のsalameに由来する。イタリア語では複数形がsalamiだが、ドイツ語、英語、日本語のいずれもこれが単数の名称になっている。ドイツ語のSalamiはふつう女性名詞だが、イタリア語のsalameは男性名詞。

ドイツのサラミ。肉屋のショーウィンドウにて。

ドイツのサラミ。スーパーマーケットにて。表示の1aは、どうやら品質が良いものに付けられるようだ。


セルベラートソーセージ

セルベラートソーセージZervelatwurstは、ドイツ語読みではツェルヴエラート…だが、日本でセルベラート…と呼ばれているらしいのでそれに従う。Servelatwurst、Cervelatwurst、Safaladi(=オーストリア方言)とも呼ばれる。製法上の分類は生ソーセージRohwurstに属し、細挽き豚肉、牛肉に胡椒と火酒Branntwein(別の文献ではラム酒)を加え、腸または人工腸に詰め、数日間冷燻して作る。
このソーセージは直腸ソーセージに近いもので、とりわけ腱や脂肪の少ない肉を極細挽きにして用いる。直腸ソーセージとの違いは、セルベラートソーセージのほうが肉を少し粗く挽き(2-3mmの粒)、燻煙も長く行い、胡椒やラム酒を加えるので、味がより風味のあるものになる。
特筆される製品として、ヴェストファーレン・セルベラートソーセージWestfälische Cervelatwurst(はちみつ入り)、スペイン風セルベラートソーセージSpanische Cervelatwurst(生姜と赤ワイン入り)、テューリンゲン・セルベラートソーセージThüringer Cervelatwurst(ラム酒とキャラウェイ入り)がある。
このソーセージの名称はイタリア語のチェルヴェラータcervellataに由来し、豚の脳を使ったソーセージを意味する。このソーセージは元は豚肉と脳から作るものだった。またSafaladiはオーストリア方言で「古風な」を意味する。

名前が似ているスイスのセルヴラCervelatは、まったく別のソーセージ。

Cervelatwurst Ia
(試食)指でつまんで力を入れるとへこんで元に戻る。ケーシングの上からは弾性がある。中身は見た目はサラミのようだが、サラミよりも柔らかい。もちろんstreichfähigではないが、柔らかいタイプのドライソーセージと思われる。特にクセはなく、適度に香辛料が効いていて美味しく食べられる。後味に気にならないほどかすかな酸味がある。


ラントイェーガー

ラントイェーガーLandjägerは、鞭棒Peitschenstecken、農夫の一息Bauraseufzer(Bauernseufzer)、ウンターウールバッハー Unteruhlbacher(シュトゥットガルト近郊のウンターウールバッハで)とも呼ばれる。製法上の分類は生ソーセージRohwurstに属し、牛肉と豚肉、またはそのどちらか、脂身、厚皮、亜硝酸塩、赤ワイン、砂糖、香辛料(キャラウェイ)で作り、繊維質の腸Faserdarmに詰め、四角くプレスする。風乾し、1日間燻煙する。湿気のない冷所に置けば数週間も日持ちする。
ラントイェーガーは南ドイツ、とくにバーデン・ヴュルテンベルクの名物で、オーストリアやスイスでも作られる。たいてい2本ひと組みで吊るされ、昔は野良仕事やぶどう山(山の斜面のぶどう畑)での作業に携帯食料として持って行った。今日ではハイキングのスナックやリュックサック用ソーセージとして人気がある。
このソーセージの名称Landjägerの由来について、インターネット上にはたいした記述が見つからない。Landjägerは19世紀に巡査という意味で使われたことがあるが、これは直接関係なさそうだ。ある英語サイトではhuntersと訳している。裏づけとなる文献はないが、狩人の携行食というイメージで捕らえたい気持ちは編集・執筆者の私も同じだ。

ラントイェーガー(上)と、その断面(下)。
(試食)指でつまんで力を入れると少しへこむ。つまり、最高に固い部類のソーセージではなく、それよりは軟らかい部類だ。味は、少し酸味があって、独特の風味も少しある。あまり好きな風味ではない。Sieber社(バイエルン)のものは固めで黒褐色、酸味や独特の風味が強い。Kaufland社(バーデン・ヴュルテンベルク)のものは柔らかめで茶色、脂っこく、酸味や独特の風味は弱い。


古式ソーセージ

古式ソーセージAhle Wurstは、ヘッセン、とりわけヘッセン北部のソーセージ。製法上の分類は生ソーセージRohwurstに属し、豚挽肉に香辛料を加え、腸詰にして風乾し、場合によっては燻煙して、日持ちのするようにしたもの。生挽肉ソーセージと違い、古式ソーセージは塗ることができるほど柔らかくない。このソーセージは固いほど質が良いとされ好まれる。香辛料の用い方によって様々な味がある。香辛料のレシピは各地域によって異なり、それが伝承される。形状の違いにより、しばしば「まっすぐStracke」と「輪っかRunde」が区別される。また、風乾したものと燻煙したものがある。
このソーセージは、昔は各農家が家畜の屠殺のさいに作ったものだった。
古式ソーセージAhle Wurstは、古くはAhle Worschtと呼ばれた。これは字義通りには「古いソーセージ」の意味。


アイヒスフェルトの放牧場眺め

アイヒスフェルトの放牧場眺めEichsfelder Feldgiekerは、Eichsfelder Feldkiekerとも呼ばれる。アイヒスフェルトのソーセージ。製法上の分類は生ソーセージRohwurstに属し、屠殺直後の豚の肉をまだ温かいうちに挽肉にし、香辛料を混ぜ、豚の直腸に詰める。それから粘土で作った熟成室でまる1年もの間風乾・熟成させる。この極端に長い熟成期間は、このソーセージが特に太い(100-150mm)ため、風味を全体に行き渡らせるために必要となる。上部アイヒスフェルトではたいてい冷燻してから風乾する。
上記の製法は伝統的なものだが、今日では昔のままの放牧場眺めはなかなか手に入らない。まず、肥育された豚はこのソーセージの材料に適さない。さらに、肉屋が添加物を使用して熟成期間を切り詰める。肉屋はそのほうが生産効率が上がり儲かるが、ソーセージの味は犠牲になる。ラズベリー果汁などを加えた商品が時折見られるが、これも本来の製法ではない。昔ながらの放牧場眺めを最も確実に入手するには、今でも伝統的な屠殺を行っている農場へ行くことだ。
このソーセージは、仔牛膀胱詰めソーセージおよびまっすぐソーセージと頻繁に混同される(これら2種のソーセージに「放牧場眺め」の名が付けられる)。
このソーセージの名称の由来について、一説として次のように書かれている:「ケーシングとして使われる直腸が、あるいは名前の由来かもしれない。豚が豚小屋へ帰ってくると、腸は放牧場を眺めるから。」 編集・執筆者の私はこの文を読んで初めは首をひねった。何が言いたいんだ?と。暫く考えているうちに、とても奇妙なイメージが湧いた。これは少し下品なので、あえて書かない。よかったら、あなたも考えてみてほしい(ヒント:豚が西向きゃ尾は東)。

最後に疑問点について少し書きたい。このソーセージは特に太いそうだが、豚の直腸がそんなに伸びるだろうか? 疑問はまだある。同じ文献によると、完全な形の放牧場眺めは1m以上の長さになるという。これはもちろん中身を詰めるのも熟成させるのも至難の業なので、昔は長い製品が肉屋の自慢として店内に飾られたこともあり、普通に売るためのものは腸を40cmほどの長さに切って使うという。そこで疑問だ。豚の直腸は、そんなに長いのか? これらの矛盾については、インターネット上にまだ答えが見つかっていない。


アイヒスフェルトの仔牛膀胱詰めソーセージ

アイヒスフェルトの仔牛膀胱詰めソーセージEichsfelder Kälberblaseは、アイヒスフェルトの膀胱詰め生挽肉ソーセージEichsfelder Blasenmettwurstとも呼ばれる。アイヒスフェルトのソーセージ。製法上の分類は生ソーセージRohwurstに属し、屠殺直後の豚の肉をまだ温かいうちに挽肉にし香辛料を混ぜることにより、香辛料が最高の状態で浸透するのだという。その挽肉を仔牛の膀胱に詰め、粘土で作った熟成室で少なくとも6ヶ月間風乾・熟成させる。熟成の過程で肉はまず灰色になり、それから赤色になる。
このソーセージは仔牛の膀胱に詰めるので、細長い形はしていない。大きく膨らんでいる。本来の熟成プロセスで作られた製品ならば、保存料なしで数ヶ月間も日持ちする。伝統的な食べ方は、バターを塗らないライ麦小麦混合パンのスライスにこのソーセージを切ったものを載せ、ピクルスと共に食べる。


アイヒスフェルトのまっすぐソーセージ

アイヒスフェルトのまっすぐソーセージEichsfelder Strackeは、単にまっすぐソーセージStrackeとも呼ばれる。アイヒスフェルトのソーセージ。製法上の分類は生ソーセージRohwurstに属し、屠殺直後の豚の肉をまだ温かいうちに処理し、数ヶ月間風乾・熟成させる。熟成が完了した肉は赤色をしている。形は棒のようにまっすぐに作る。直径は43-80mmと様々で、太いほど熟成に日数がかかる。


プロックソーセージ

薄く切ることができる固さschnittfestの生ソーセージRohwurstのうち、粗挽きの製品を巷でプロックソーセージPlockwurstと呼んでいる。粗く腱を取った牛肉、脂肪を多く含んだ豚肉、脂身で作り、粗挽きにし、燻煙(いくつかの地方では燻煙しないものも有)、風乾する。Plockwurst einfachは、腱を多く含む肉と10%までのつなぎを使うことが許される。プロックソーセージは、飲食店や食品産業ではサラミの安価な代用品として使われる(ピッツァなど)。


小農家ソーセージ

小農家ソーセージKatenwurstは、小農家燻製ソーセージKatenrauchwurstとも呼ばれる。英語訳(smoked) cottage sausageから転訳して(スモークド・)カッテージ・ソーセージとも訳せる。製法上の分類は生ソーセージRohwurstに属し、中挽き肉を使い、とくに燻煙による風味が強く、外側も燻煙で褐色になったものを意味する語。


カバノッシ

カバノッシKabanossiは、KabanosやCabanossiとも書く。ドイツのスーパーマーケットで普通に売られている。ドイツだけでなくヨーロッパ各地でポピュラーであり、オーストラリアとニュージーランドではそれどころか最も多く見かけるドライソーセージ。英語圏ではcabanossiと綴る。製法上の分類は生ソーセージRohwurstに属し、細挽き豚肉、パプリカ、胡椒、塩、ニンニクで作る。腸詰にし、燻煙する。外側は赤黒い色をしている。
ちなみに、英語サイトとドイツ語サイトでは記述が異なる。英語サイトでは豚肉の他に牛肉も使うと記述されている。味も、ドイツ語サイトではピリッとすると記述され、英語サイトでは非常にマイルドなサラミの類と記述されている。
カバノッシはそのまま食べるほかに、煮込み料理に入れたり、他の食材と一緒にフライパンで焼いたりする。英語圏では、ひと口サイズに切ってチーズやクラッカーと一緒に、あるいはピザのトッピングとして。
このソーセージの名称については、インターネット上に複数の説がある。あるサイトでは、このソーセージがポーランドのソーセージkabanozに由来するのでKabanossiと綴られ、Cabanossiのほうは、この名称がイタリア語的だから誤って綴られたという。別のサイトでは、このソーセージが元は馬肉で作られ、そこから名称Cabanossiが付いたという(どうして馬だとCabanossiなのだろう?)。

ドイツのカバノッシ(上)と、その断面(下)。
(試食)しっかり燻煙の匂いがする。固いサラミの類ではなく、軟らかい。亜硝酸塩で発色させ、脂肪の粒を混ぜてある。これは特にクセがなく燻煙の匂いがして美味しい。後味に、喉の奥にちょっとピリッとした香辛料を感じた。なお、カバノッシはもっと大きなサイズのものも売られている。


生挽肉ソーセージ(ハードタイプ)

ここでは、「生挽肉ソーセージMettwurst」の名をもつドライソーセージをまとめて扱う。すべて、製法上の分類は生ソーセージRohwurstに属す。名称に「生挽肉ソーセージMettwurst」が付かない個々のソーセージは、それぞれの名称で探していただきたい。

ポーランド風生挽肉ソーセージPolnische Mettwurst (Rohe Polnische)は、キャラウェイ、マヨラナ(マジョラム)、ニンニク入り。
ポーランド風(上)と、その断面(下)。オーストリア産。直径5cm。表面は褐色で皺が寄っている。パッケージの表ラベルにはGebratene Polnischeと書かれ、裏ラベルにはWeinviertler Winzerwurst. Polnische Spezial - Fleischwurst im Heißrauch gegartと書かれている。
(試食)指でつまんで力を入れるとわずかな弾力しかなく固い。とはいえ最高に固いタイプではない。人工ケーシングを取って食べる。中身には、小さく切った肉と脂身が混ざっている。特別な香辛料は感じない。後味にかすかな酸味。

ホルシュタイン・生挽肉ソーセージHolsteiner Mettwurstは、豚肉、牛肉、脂身、塩、砂糖、胡椒、硝酸カリウムで作る。少なくとも4-6日間は熟成させる。燻煙は好みによる。必ずしも行わない。

ヴェストファーレン・生挽肉ソーセージWestfälische Mettwurstは、中挽き豚肉を用い、風乾させた固いソーセージ。蹄鉄型に曲がったケーシング(腸)に入っており、味は香辛料が効いている。そのまま食べるほかに、薄切りにしてスープに入れるなどする。


ハム生挽肉ソーセージ

ハム生挽肉ソーセージSchinkenmettwurstは、製法上の分類は生ソーセージRohwurstに属し、ハム用の肉を使う。羊腸入りの細長いソーセージで、赤い色をしている。

ハム生挽肉ソーセージ。肉屋のショーウィンドウにて。


直腸ソーセージ

直腸ソーセージSchlackwurstは、製法上の分類は生ソーセージRohwurstに属し、細挽き豚肉、牛肉を直腸または人工腸に詰め、軽く1日間冷燻して作る。
このソーセージはセルベラートソーセージに近いもので、とりわけ腱や脂肪の少ない肉を極細挽きにして用いる。セルベラートソーセージとの違いは、直腸ソーセージのほうが肉をより細挽き(1mmの粒)にし、燻煙も軽いので、味がマイルドに仕上がる。
直腸ソーセージに豚の心臓、腎臓、脳を使ったと記述する文献もある。そうすると、昔豚の脳を使っていたセルベラートソーセージにさらに近いものと言える。いずれにせよ、直腸ソーセージという語とセルベラートソーセージという語はしばしば区別されずに用いられる。


旅行者ソーセージ

旅行者ソーセージTouristenwurstは、サラミに似たソーセージ。製法上の分類は生ソーセージRohwurstに属し、豚肉、牛肉、脂身、香辛料で作り、腸詰めし、燻煙する。表面は黒褐色になる。よくある形状は、ソーセージの両端をくっつけた環状。
このソーセージの名称は、この日持ちのするソーセージが元はラントイェーガーと同じくリュックサック用ソーセージだったことに由来すると思われる。


羊飼いソーセージ

羊飼いソーセージSchäferwurstは、羊肉を含むソーセージ。牛腸(Kranzdarm)に詰め、冷燻または風乾する。


ミニサラミ

ミニサラミSalamettiは、言うまでもなく小型のサラミ。そもそもイタリア語でサラミをsalameと言い、それに「小さい」の意味が加わりミニサラミになるとsalamettoと言う。これの複数形salamettiが、ドイツでは単数扱いされてこの名称Salamettiになった。


ホルシュタインのドライソーセージ

以下のものは、北ドイツでMettwurstと呼ばれる、サラミに似たソーセージ:

ホルシュタイン・農夫ソーセージHolsteiner Bauernwurst燻製の香り
ホルシュタイン・エルプカーテソーセージHolsteiner Elbkatenwurstスパイシー
ホルシュタイン・水先案内ソーセージHolsteiner Lotsenwurstマイルドな香辛料
ホルシュタイン・ハムソーセージHolsteiner Schinkenwurst
(写真はハムソーセージ)


その他のドイツのドライソーセージ

御者ソーセージKutscherwurstは、ホルシュタインやニーダーザクセンのソーセージらしい。細長くて小さいサラミの類。

齧りん棒Knabberは、手に持って齧る細長いドライソーセージに付けられる名称。よく「齧りん棒カバノッシKnabber Kabanossi」などの名称を見かける。ラントイェーガーや燻製鞭ソーセージもこれに相当する。

燻製鞭ソーセージRauchpeitschenは、鞭のように細長く、燻煙した生ソーセージRohwurst。しばしば胡椒が効く。間食Brotzeit,Vesperに食べる。その長さは品によっては45cmにもなるが、地方によりその形状には差がある。

ペッパー齧りん棒Pfefferbeißerは、Pfefferlingとも呼ばれる。粗挽き胡椒が効いた、小型で細長い生ソーセージRohwurst。燻煙して作る。日持ちがする。間食としてどこにでも持って行き気軽に齧る。または旅行の携行品として。
ペッパー齧りん棒(左)。肉屋のショーウィンドウにて。

ピリ辛齧りん棒Feuerbeißerは、ピリッと辛く、小型で細長い生ソーセージRohwurst。日持ちがする。ハイキングでリュックサックに入れて持って行くなどする。

サマーソーセージSommerwurstは、時にSommermettwurstとも呼ばれる。ドイツでは、太いドライソーセージを意味する。しかしこの名称は英語のsummer sausageに由来し、本来の英語では冷蔵せずに保存できるソーセージの総称、つまりドライソーセージ全般を意味する。その名称とはうらはらに、サマーソーセージは秋の狩猟シーズンに多く作られるという。このように、このソーセージがアメリカに由来すると記述する文献がある一方で、ドイツにはかなり昔からサマーソーセージSommerwurstがあるのも事実で、「ドイツ古来のサマーソーセージaltdeutsche Sommerwurst」と銘打って売られる商品もある。ある文献によると、サマーソーセージという語はひと世代前によく聞かれたが、最近はむしろ忘れられつつあるそうだ。
サマーソーセージ。
(試食)外袋にNach Art einer Cervelatwurstと書いてある。このソーセージは布袋をケーシングにしている。指でつまんで力を入れると少しへこんで戻る。弾力がある。Cervelatwurst Iaと違い、中身を噛んだ時にも弾力を感じる。つまりCervelatwurst Iaよりも少しだけ固い。香辛料は効いておらず、Cervelatwurst Iaよりも少し強い酸味がある。香辛料が効いていないからか、酸味が強めだからか、あまり美味しいとは感じなかった。

キャンプソーセージCampingwurstという名称は、ドライソーセージの商品に付けられることがあるようだ。



オーストリアのドライソーセージ


四角ソーセージ

四角ソーセージKantwurstはオーストリアのソーセージ。四角くプレスしたドライソーセージを意味する。この名称は、同じドイツ語圏でもドイツやスイスでは知られていない。


羊毛豚の齧りん棒

羊毛豚の齧りん棒Knabber Wollisは、オーバーエースターライヒのソーセージ。マンガリツァ豚の肉を使う。ドイツではこの豚をその外見から羊毛豚と呼ぶ。このソーセージは小さくて固い。そのまま齧っても薄く切っても良い。


アルペンクランツル

アルペンクランツルAlpenkranzlは、アールベルクのソーセージ。じっくり熟成、風乾する。名称のKranzlは、おそらくソーセージの端と端をつなげて環状にすることに由来するのではないか。


ボクサール

ボクサールBoxerlは、アールベルクのソーセージ。牛肉と豚脂身を使い、強く燻煙し、風乾する。


シャモアソーセージ

シャモアソーセージGamszipfelは、アールベルクのソーセージ。シャモア(アルプスかもしか)の肉と豚肉を使い、軽く燻煙し、じっくり風乾する。


山の根ソーセージ

山の根ソーセージBergwurzenは、チロルのソーセージ。香辛料を効かせ、ブナ材で燻煙してから3週間風乾する。写真を見たところ、名前の通りに焦げ茶色で干からびた木の根のように見える。


煙突の根ソーセージ

煙突の根ソーセージKaminwurzerlは、KaminwurzenやKaminwurznとも呼ばれる。チロルのソーセージ。牛肉と豚背脂を使い、少なくとも8週間熟成させる。ラントイェーガーのように、固くて手に持って食べられるタイプ。
このソーセージの名称は、昔の燻煙方法に由来する。昔は多くの家で、暖炉の煙突の中に燻煙室があった。そこに燻製にする物を蓄えつつ、熟成させていた。Wurznはオーストリア方言で根のこと。

煙突の根ソーセージ(上)と、その断面(下)。南チロル産。
(試食)指でつまんで力を入れると、いくぶん弾力があることがわかる。かなり固いが、最高に固いタイプではない。所々に黒胡椒を砕いたものが入っている。特別な風味はなく、普通のサラミのようだが味はいい。


山ソーセージ

山ソーセージBergwurstは、チロルのソーセージ。軽く燻煙する。間食に食べたりハイキングに持って行ったりする。名前が似ている山の根ソーセージとは別のもの。もっと太い。


鹿肉ソーセージ

鹿肉ソーセージHirschboxerlは、Hirschwurstとも呼ばれる。チロルのソーセージ。鹿肉、豚肉、脂身で作り、ブナ材で軽く燻煙し、風乾する。手に持って食べられる細長いソーセージ。


高原牧場ソーセージ

高原牧場ソーセージSennenwurstは、チロルのソーセージ。ある文献にDauerwurstと書いてあるのでここに入れたが、写真を見たところ風乾や燻煙の跡が見えない。朝食や間食にスライスして食べる。このソーセージは古来のソーセージではなく、観光客のニーズに応えて、あるいは観光客を呼び込むために、新しく考案されたもの。さわやかな名称と田舎風でない中身にその意図が見て取れる。


チェリー蒸留酒ソーセージ

チェリー蒸留酒ソーセージKirschbrandwürstelは、ブルゲンラントのソーセージ。アルコール度の非常に高いチェリー蒸留酒を使う。ブナ材で冷燻し、風乾する。


ケルンテンの高級自家製ソーセージ

ケルンテンの高級自家製ソーセージEdelkärntner Hauswürstelは、ガイル谷のソーセージ。豚と牛の上質の部位だけを使う。燻煙し、風乾する。


その他のオーストリアのドライソーセージ

乾燥ソーセージDürre Wurstはカバノッシに似たソーセージ。香辛料が効いている。小さく切って料理にも使う。
乾燥ソーセージ(上)と、その断面(下)。オーストリア産。直径約3.5cmの長いソーセージを2つに折り曲げ、両端をくっつけている。表面は褐色になっている。パッケージにはOriginal Wiener Dürre. doppelt geräuchertと書かれている。パッケージの写真では表面に深い皺が寄っていたが、実物の皺は写真ほどではない。
(試食)指でつまんで力を入れると少しへこんで元に戻る。ドライソーセージとしては柔らかい部類。私はDürreという名称から干からびて固いものを想像していたが、そうではなかった。人工ケーシングを取って食べる。中身は細挽き肉の中に粗挽きの肉と脂身が混ざっている。味にはとくにクセはない。しっかり味がついている(ネット上の「香辛料が効いている」という記述はそれを意味するのだろう)。

牧草地の根ソーセージAlmwurzerlは、チロルのソーセージ。

小屋ソーセージHüttenwurst。この名称のソーセージは他のドイツ語圏の地方にもある。



スイスのドライソーセージ


アルペンクリュプラー

アルペンクリュプラーAlpenklüblerは、たんにKlüblerとも呼ばれる。スイス北東部にあるアッペンツェル地方(アッペンツェルの名を冠する2つの州から成る)のソーセージ。平たく(四角く)プレスした形に特徴がある。
製法上の分類は生ソーセージRohwurstに属し、あらかじめ細挽きにした牛肉50%と豚肉、豚背脂各25%、香辛料を混ぜて細-中挽きにする。亜硝酸塩で発色させる。牛腸(Kranzdarm)または人工腸に詰め、5-6個をつなげた形にし(1個の長さはそれほど長くない;売る時には2個つながった形や1個ずつで売られるという情報もある)、プレスして四角く成形し、冷燻する。
このソーセージは間食や(火を使わない)冷たい食事の一部としてそのまま食べる。
このソーセージの名称がアルプス登山の携行食を意味することは想像に難くないが、確認したわけではない。この言葉はドイツ語としてアルプス登山クラブのメンバーという意味にも取れる。実際、そう勘違いする人がいるらしい。あるサイトには、「アルペンクリュプラーAlpenklüblerはスイス・アルプス登山クラブSchweizer Alpen-Clubのメンバーではなく、生ソーセージの一種である」と書かれている。


パントリ

パントリPantliは、スイス北東部にあるアッペンツェル地方(アッペンツェルの名を冠する2つの州から成る)および、それに北側で隣接する地域(タール、ロルシャッハ、ザンクト・ガレン、ゴッサウ)のソーセージ。平たく(四角く)プレスした形に特徴がある。
製法上の分類は生ソーセージRohwurstに属し、使用する肉の種類と割合、挽き方、ケーシングの種類、プレス、冷燻などはアルペンクリュプラーと同様。ただしアルペンクリュプラーよりもはるかに長い形に作り、5-6個をつなげた形にはしない。冷燻の後風乾する製品もある。また、製造工程と経費の削減のために風乾のみ行う製品もある。
このソーセージは薄く切って間食や(火を使わない)冷たい食事の一部としてそのまま食べる。
このソーセージの名称Pantliについて。1901年の文献によれば、Pantliは土地の方言で大きくてずんぐりと太った人や物を意味し、そこからまた、重くて太くてかなり長いソーセージも意味する。とはいえ、パントリは少なくとも100年前からプレスされて平べったいので、1901年の文献での語義とは少しだけ合わない。


サルスィツ

サルスィツSalsizは、スイス南東部にあるグラウビュンデン州のソーセージ。製法や味はサラミに似るが、平たくプレスした形に特徴がある。豚肉、牛肉、脂身で(時には仔羊など他の肉でも)作り、香辛料の他に赤ワインを入れ、豚腸に詰めてから5-6個をつなげた形にし(1個の長さはそれほど長くない)、プレスする。プレス時に成形されて、しばしば断面は長方形になる。風乾し、時にはまた冷燻もする。(風乾してからプレスするという情報もある。)サラミと同様に表面に白カビを付けることもある。豚または牛のレバーを加えることもあり、レバーサルスィツLebersalsizと呼ばれる。このソーセージは薄くスライスしてライ麦小麦混合パンと一緒に食べる。濃厚な赤ワインが合う。また、土地の様々な料理にも入れる。
このソーセージの名称Salsizの読み方は、インターネット上では判明しなかった。Salsizの情報はドイツ語サイトが非常に多いので、ドイツ語読みで、ただしドイツ語圏南部の発音に従ってsを清音にしてみた。標準ドイツ語ならザルズィツになる。グラウビュンデン州はイタリアに近いが、イタリア人ならサルスィズと読むだろう。


バレロン

バレロンBalleronは、スイス北部にあるチューリヒ州のソーセージ。牛肉、豚肉、脂身で作ったソーセージ用挽肉80%に、あらかじめ煮て小さなサイコロ状に切ったタン(舌)20%と、コルニション(ピクルス)またはピスタチオを混ぜ、人工腸または仔牛の盲腸または仔牛の膀胱に詰め、熱燻し、75℃の湯で加熱し、水で冷やす。
膀胱をケーシングに使うことがあると聞くと、まるまると太った形が想起されるが、実際のネット上の写真では太くて長めの、まるでリヨナーのような人工ケーシングをよく見かける。また、中身にサイコロ状のタンを入れると聞くとドイツのタンソーセージのように大きな塊のタンが想起されるが、このソーセージではかなり小さく切ってちりばめられている。赤く発色したタンの粒と緑色のコルニションまたはピスタチオの粒がちりばめられた断面は綺麗だ。
このソーセージはふつう薄くスライスしてそのまま食べる。あるいは、(人工でない本物の腸を使っているならケーシングごと)板状に切って焼いてbratenも良い。
ある文献によると、このソーセージの名称Balleronはフランス語のballe(ボール、球)に由来する。仔牛の盲腸や膀胱に詰めた場合の形状から付いた名前だろう。ちなみに、上の文献ではBalleronは男性名詞と紹介されているが、ネット上には女性名詞扱いしているドイツ語文献が多い。ソーセージWurstが女性名詞だからだろう。フランス語のballeは女性名詞、大きなボールはballonといい、こちらは男性名詞。


赤ビート入りソーセージ

赤ビート入りソーセージRandenwurstは、ヴァリスの自家製ソーセージWalliser Hauswurstとも呼ばれる。スイス南西部にあるヴァレ(ドイツ語ではヴァリス)州のソーセージ。牛肉、豚肉、脂身、赤ビートで作る。小型のドライソーセージで、風乾する。名称のRandeは、スイスで赤ビートrote Rübe(またはBete)を意味する。



フランスのドライソーセージ


ソスィソン

ソスィソンsaucissonは、フランスとスイスのソーセージ。また、フランス語でドライソーセージを意味する語。スイスでは、西部にあるいくつかの県の名物になっている。製法上の分類は生ソーセージRohwurstに属する。
この名称saucissonは、ラテン語のsalsus(塩味の、塩漬けの)に由来する。

フランスのソスィソンは、豚肉を使い、挽き方は種類により粗挽きから細挽きまで様々。しばしば小さく切った脂身を混ぜる。熟成、風乾する。たいていは燻煙しない。一般にソスィスよりも太い。風乾のために表面がでこぼこになり、縦長の塊状に見えることが多い。しばしば表面に白カビに似せた粉を付ける。サラミのように固いという報告もあれば柔らかいという報告もあり、地方により品により様々と思われる。板状に切ってそのまま食べる。
ソスィソンの様々な種類には、リヨンのソスィソンsaucisson de Lyon(細挽き肉に小さく切った脂身をちりばめる)、リヨンの薔薇飾りrosette de Lyon(豚肉の高級な部位を使用する)、幼児イエスjésus(粗挽き;いくぶん縦長だが、ずんぐりした塊状;リヨンの名物)、グルロgrelots(鈴という意味で、小さい球形;サヴォワ地方の名物)、乾燥ソスィスsaucisse sèche、羊飼いの杖bâtons de berger、ガーリック入りソスィソンsaucisson à l'ail、マール酒入りソスィソンsaucisson au marc de raisin、ハシバミ入りソスィソンsaucisson aux noisettes、ピスタチオ入りソスィソンsaucisson aux pistaches、ボフォール入りソスィソンsaucisson au beaufort(ボフォールというチーズ入り)、ジェネピ入りソスィソンsaucisson au génépi(ジェネピというリキュール入り)などがある。フランス以外のドライソーセージをフランス語で表現する場合、イタリアのサラミやスペインのチョリソ等もソスィソンに含まれる。

スイスのソスィソンは、豚肉と脂身を粗挽きにし、香辛料の他にしばしば白ワイン少量を加える。日持ちさせるために熟成はするが、熟成途中で終わりにするので、ドライソーセージのように長くは日持ちしない。風乾の後燻煙する。スイスのソスィソンは、そのままroh食べる他に、沸騰していない湯の中で加熱しても食べる。その場合、温かいうちにwarmも冷めてからkaltも食べる。
スイスのソスィソンは、しばしば湯の中で加熱して食べるので、それについては別ページで解説する。



イタリアのドライソーセージ

世界的に有名なサラミについては、ドライソーセージの項の冒頭に記述した。イタリアではsalameの後に地方の名を付けて個々の地方の特色をあらわすが、このデータでは(記事の中でたまたま名を挙げるに至った例外を除き)総論的にサラミとしてまとめて扱わせていただいた。ここでは名称にsalameが付かないものを取り上げる。


カッチャトーレ(猟師ソーセージ)

カッチャトーレcacciatoreは、小型の、サラミに似たドライソーセージ。重さ60-180g。ソーセージの名称は、イタリア語で猟師という意味。その名の通り昔は猟師、羊飼い、隠者の携帯食料だった。


ソップレッサータ

ソップレッサータsoppressataは、ソップレッサsoppressa、ソプラッサータsoprassataとも呼ばれる。味はサラミに似るが、豪快に太くて大きい。このソーセージは粗挽き豚肉、脂身を腸詰にした後、四角形にプレスする(実際には四角形でない製品もある)。とても太いので、風乾と熟成に10-15ヶ月もかける。熟成後の重さ2-3Kg。前菜または間食として、板状に切って果物と一緒に食べたり、軽く加熱してポレンタと一緒に食べたりする。このソーセージの名称は、プロヴァンス語のsaupressado(=塩味でプレスされた)に由来する。

上に紹介したものの他に、同様の名称で地方により製法や大きさの異なるソーセージがある。


ウイキョウソーセージ

ウイキョウソーセージfinocchionaは、トスカーナのサラミsalame toscanoとも呼ばれる。トスカーナのソーセージ。サラミに似たドライソーセージで、豚肉で作るか、または豚肉牛肉を混ぜるが、いずれにせよ豚頬肉を入れる。頬肉は唾液腺を含む。塩、胡椒、ニンニクの他にウイキョウの種子を入れる。少なくとも2ヶ月間風乾および貯蔵することにより、酸味のある味わいを出す。通常のサラミは表面に灰白色のカビを付けるが、このソーセージは緑がかったカビが付く。トスカーナではスライスして前菜の一部として使われる。


ヴェントリチーナ

ヴェントリチーナventricinaは、イタリアの生ソーセージRohwurst。たいていはサラミのようなドライソーセージだが、中には柔らかくてパンに塗るタイプのものもある。イタリア各地、とりわけ中部および南部で作られる。豚肉で作り、肉の粒はたいてい粗く、唐辛子を加える。産地により、とても辛いと紹介されるものと、マイルドな辛さと紹介されるものがある。以下に産地別の情報を挙げるが、アブルッツォ州以外については少ない情報に依るので参考程度としていただきたい。

アブルッツォ州のヴェントリチーナには2種類ある。ひとつはヴァストで作られるもの、もうひとつはクロニャレートで作られるもの。
ヴァストのヴェントリチーナは、中心的生産地である山村の名を採ってグイルミのヴェントリチーナとも呼ばれる。豚の腿肉、肩肉、腰肉(レシピによっては少量のばら肉も)で作り、肉挽き器を使わずに包丁で粗く切る。塩、胡椒、唐辛子(あまり辛くない種類)、ウイキョウの種子を加え、豚の膀胱に詰め、紐で十文字に縛る。これを吊るして少なくとも3ヶ月間風乾・熟成させる。出来上がると、肉の粒がかなり粗く、きれいな赤みのある塊状のソーセージになる(豚腸に詰めて長い形に作ることもある)。スライスして食べる。さて、ソーセージとその名称の由来について。昔、農夫は高価だった豚肉を切って豚の胃袋に入れて蓄える習慣があった。この習慣が後にこのソーセージの誕生につながり、胃袋を意味するイタリア語ventreからソーセージの名称ventricinaが生じたと思われる。
クロニャレートのヴェントリチーナは、この村が属する地域の名を採ってテーラモのヴェントリチーナとも呼ばれる。豚肉のうち、他の用途に使えない部位を細かく刻み、ハムにできる部位を混ぜる。塩、黒胡椒、白胡椒、辛くないパプリカ、辛いパプリカ、ニンニク、パプリカペースト、ウイキョウの種子、ローズマリー、オレンジの皮を加えて香辛料を強く効かせる。こうして出来たソーセージの中身は、とても柔らかい。2日間熟成させ、4ヶ月間のうちに消費する。ケーシングは決まっておらず、豚の胃や腸に詰めて様々な形状で売られ、ビン詰めでも売られる。このソーセージはブルスケッタ(スライスしたパンを焼き、ガーリックをこすりつけ、オリーブオイルをたらしたもの)に塗って食べる。パンの熱でソーセージの脂が溶け、風味が広がる。

ナポリのものは脂肪分の少ない豚肉と豚背脂で作り、唐辛子で非常に辛くする。長い(腸詰めの)形。

カラーブリアのものは豚肉を使い、唐辛子で辛くする。長い(腸詰めの)形。

ロンバルディーアのものは、唐辛子をいくぶん少なめにする代わりにウイキョウを加える。長い(腸詰めの)形。


頭頸肉ソーセージ

頭頸肉ソーセージ(カーポコッロ)capocolloは、アブルッツォ州では腰肉ソーセージ(ロンツァ)lonzaと呼ばれる。イタリア中部および南部のソーセージ。腸詰にするためソーセージに分類されるが、中身の肉は挽肉にせず、むしろ生ハムに似る。同様のものに頸肉ソーセージがあり、「頭頸肉ソーセージの北イタリアでの呼称が頸肉ソーセージである」と紹介されることもある。
このソーセージの製法には、時代とともに様々なヴァリエーションが生まれた。豚の頸肉(一部の文献は腰肉)を亜硝酸塩に漬け、(カラーブリアのものはその後赤ワインに漬け、)細かく砕いた粒胡椒を混ぜ、豚腸に詰めて紐またはネットを巻きつけ、風乾・熟成させる(ターラントのマルティーナ・フランカのものは燻煙する)。プーリアのものは胡椒のかわりに唐辛子を使う。
頭頸肉ソーセージには頸肉ソーセージのように濡れた布を巻きつけて保存する習慣はないが、食べる前にケーシングをきれいに取り去るために濡れた布を巻いてしばらく置き、外側を柔らかくすることがある。このソーセージの断面は脂肪の少ない赤い肉が集まり、それらの間を白い脂肪が満たしている。
このソーセージは、ふつうスライスしてそのまま食べる。また、輪切りにしてから更に細く切り、スプレッドチーズと混ぜ、エンダイブの葉に載せて前菜とする。
このソーセージの名称のうちcapoはイタリア語で頭、colloは首を意味する。

以上はアブルッツォ州の腰肉ソーセージを含めて一般的な記述だが、以下に腰肉ソーセージに特徴的なことを記そう。腰肉ソーセージにはとりわけ脂肪の少ない肉を使う。食べ方は上記のとおりだが、その他に、細く切ったソーセージをシャロットと共にたっぷりめの油の中でさっと熱してパスタソースにする。


頸肉ソーセージ

頸肉ソーセージ(コッパ)coppaは、イタリアのソーセージ。腸詰にするためソーセージに分類されるが、中身の肉は挽肉にせず、むしろ生ハムに似る。同様のものに頭頸肉ソーセージがあり、「頭頸肉ソーセージの北イタリアでの呼称が頸肉ソーセージである」と紹介されることもある。
文献によると、このソーセージの製法は頭頸肉ソーセージと異なり、まず豚の頸肉(一部の文献ではヒレ肉も)を腸詰にしてネットで包み、それから亜硝酸塩に漬け、風乾する。
肉は脂肪の少ないものを使う。風乾の過程で重量の40%を失う。脂肪の少ない肉を使うために乾燥して固くなりすぎないように、濡れた布(とりわけ白ワインを滲み込ませた布)を巻きつけて保存する。このソーセージの断面は脂肪の少ない赤い肉が集まり、それらの間を白い脂肪が満たしている。味と香りはプロシュット・ディ・パルマ(パルマ産の生ハム)に似る。
このソーセージは薄くスライスしてそのまま食べる。すでにスライスした形でも売られている。
名称について。coppaは北イタリアで牛の頸肉なども意味し、古語でうなじを意味したこともあるので、頸肉ソーセージを意味すると思われる。


プレスソーセージ

プレスソーセージspianataは、イタリアのドライソーセージ。ローマ風spianata romanaとカラーブリア風spianata calabreseが有名。肉は豚肉を使い、肉の粒は粗い。カラーブリア風は唐辛子を加えて辛くし、燻煙し、90日間熟成する。800g-1Kgほどに作る。形は塊状だが、プレスされて平たくなっている。
このソーセージは薄く切って前菜にする。また、料理にも使う。
ソーセージの名称spianataはイタリア語で平らなものをあらわし、ここではソーセージのプレスされて平たくなった形状を意味する。



スペインのドライソーセージ


チョリソ

チョリソchorizoはスペインのソーセージ。ドイツではパプリカソーセージPaprikawurstとも呼ばれる。製法上の分類は生ソーセージRohwurstに属し、豚肉と脂身を肉挽き器ではなく包丁で細かく切り、しばしばそれに豚の内臓を加え、辛くないパプリカ、ニンニク、塩で味付けをし、腸に詰め、4-6週間冷燻する。出来上がりは粒が粗く、固く、パプリカ風味の効いたソーセージとなる。パプリカが赤い色を出す。
様々なヴァリエーションについて触れておこう。肉は普通豚肉を使うが、猪、鹿、山羊、仔羊を使うものもある。パプリカは普通辛くないものを使うが、使うパプリカの辛味の度合いによって味が変わる。
チョリソはスペインでは薄切りにしてそのまま食べるほかに、煮込み料理に使ったり、タパとして出したりする。焼いても良い。
製品は4つの等級に分けられ、輸出用はprimeraかextra。

スペイン以外で最もチョリソを愛好するのはフランスだ。スペインから輸入するだけでなく、相当な量のチョリソを自国で製造している。フランスで作られるチョリソはスペインのprimeraおよびextraよりも脂肪分が多い。またスペインよりも豚肉を細かく切る。
メキシコとカリブでは、肉を包丁で細かく切らずに肉挽き器で挽く。香辛料の使い方もスペインとは違い、唐辛子、黒胡椒、オレガノ、キャラウェイ入りも珍しくない。
他の地域にもチョリソと呼ばれる、あるいはチョリソのヴァリエーションと言えるソーセージがあるが、それらはオリジナルからさらにかけ離れてゆく。

日本でのチョリソのイメージであるピリ辛は、スペインからメキシコに伝わったチョリソがそこで辛いものに変わり、それが日本に伝わったため。


その他のスペインのドライソーセージ

モルコンmorcónは、豚肉を使い、辛くないパプリカ、ニンニク、塩で味付けをし、腸詰にして(大きさにより)3ヶ月から6ヶ月間風乾・熟成させる。赤色。中身はチョリソにとても似るが細長くなく、太くて短い塊状。

サルチチョンsalchichónは、豚肉を使い、塩、胡椒で味付けをし、腸詰にして2ヶ月間風乾・熟成させる。細長く、暗赤色。

カタルーニャのロンガニサlonganizaもドライソーセージ。製法はサルチチョンに似るが、シナモンの香りがする。

ロモlomoはスペイン語で背肉のことだが、ドイツ語では豚腰肉と紹介される。それを塩、ニンニク、オレガノ、オールスパイスに漬け込み、ソーセージにしたものもロモと呼ばれる。

フエトfuetは、カタルーニャのサラミに似たドライソーセージ。豚肉を使い、半月から1ヶ月の間風乾する。細長く、比較的柔らかめで、かすかに甘味がある。



東欧(またはヨーロッパ東部諸国)のドライソーセージ


ヴァホルダーソーセージ

ヴァホルダーソーセージWacholderwurstは、ポーランドに由来するソーセージ。特色のあるハーブを加え、人工でない本物の腸に詰め、軽く風乾し、ヴァホルダーの葉で燻煙する。外観は風乾のために少し皺が寄り、表面は燻煙のために濃い褐色。長さ13-15cm、太さ2.4-2.6cm。
製法上の分類は、インターネットの情報を頼りに記述しているので正確にはわからない。湯の中で加熱brüen後燻煙したと書かれている製品もあれば、風乾し燻煙と書かれている製品もある。製品により異なる可能性も。


ハンガリーのドライソーセージ

ハンガリーには、コルバースkolbászというドライソーセージがある。パプリカが入ったピリッと辛いソーセージで、ドイツへも輸入されている。

ところで、ドイツではこれと似た名称のドライソーセージがハンガリー風と銘打って売られる。これらは、本家のハンガリーには存在しないかもしれない。kolbászと似た綴りの名称が混同された可能性もある。以下にそれらを挙げる:

コルバッツKolbaczは、まれにKolbatzとも書かれる。サラミに似た細長いソーセージで、パプリカを効かせる。ハンガリー風と銘打って作られる。
一般にKołbaczと言えばポーランドの村の名前だが、ソーセージと村に関連があるのかは不明。この村に由来するならハンガリー風というのも変な話だ。ちなみにKołbaczの発音はポーランド語で「コウバチュ」。

コルバッサColbassaは、サラミに似たソーセージ。ドイツではハンガリー風と銘打ってパプリカとニンニクを効かせ、風乾して作る。
このソーセージの情報は少ない。ロシアにも同名のソーセージがあるようだ。

コルバース(上)と、その断面(下)。ハンガリー産。
(試食)指でつまんで力を入れると弾力性はほんのわずかしかなく、かなり固いタイプ。独特の風味と共にピリッと辛い。色もただのサラミではなくオレンジ色っぽい。


クレン

クレンkulenは、クロアチア東部のスラヴォニアや、セルビア北部のヴォイヴォディナの生ソーセージRohwurst。太くて短く、暗赤色。パプリカをたくさん入れる。重さ700g-1Kg。冷燻と風乾に1年をかけることもある。味は香辛料が効き、酸味がある。スライスして食べる。



北欧のドライソーセージ


トナカイソーセージ

トナカイソーセージRentierwurstは、スウェーデンに由来するドライソーセージ。スウェーデン語でreinsdyrpølse。トナカイの肉を含み、燻煙する。なお、このソーセージは焼くという情報もある。


ヘラ鹿ソーセージ

ヘラ鹿ソーセージElchwurstは、スウェーデンに由来するドライソーセージ。スウェーデン語でelgpølse。ヘラ鹿の肉を含み、燻煙する。なお、このソーセージはグリルするという情報もある。



その他のソーセージ

インターネットで様々なソーセージを検索するうちにたどり着いてしまったもの。特定の商品の商標なのだが、見つけて気になる方がいるかもしれないから、ここに載せておくことにする。


その他のソーセージ

BiFiは、以前はBi-Fiと書かれた。これはソーセージの種類の名称ではなく、商標。イギリス/オランダの大コンツェルンUnilever社の商品。サラミに似たドライソーセージで、細長くて小さい。手に持って齧るタイプ。


クマさんソーセージBärchenwurstは、熊肉を使ったソーセージではない。太巻き寿司や金太郎飴のように、どこで切っても同じクマ(パンダ?)の絵柄になるように作られたソーセージ。Reinert社の商品。


登山者ソーセージBergsteigerはオーストリアのドライソーセージだが、Wiesbauer社の商標。



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